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RSウイルスワクチン講演会24/5/15in創世 ②

RSウイルスワクチン講演会24/5/15in創世 ②

この度麻生飯塚病院から佐賀大学感染制御部へ赴任されました的野多加志先生がこのワクチンについての具体的なお話をされました。いや~とても興味深いご講演でした。

成人のRSウイルス感染症とワクチンの意義

検査していないけど感染していることに注目

かぜsyn:鼻水、咳、1w程度でなるもの、風邪の後に2峰性におこるもの、細菌性肺炎、中耳炎等

かぜsyn:ライノウイルス、インフルエンザウイルス等種々のウイルスがある。

かぜsynで終わるウイルスと肺炎などの合併症になるウイルスに分かれる。Covid19,インフルエンザ、RSは後者である

RSウイルスはA,Bのサブタイプがある。構造上はG蛋白、F蛋白 Gが軌道の繊毛にひっつき Fタンパクはウイルスの中身をいれていく蛋白、G蛋白はABバラバラだが、F蛋白は共通な部分が多いのでそこに対するワクチンを作った。

1歳未満では問題になる。検査でわかる感染症、初感染が重症化しやすい。

終生免疫を獲得しないので、何回もかかってくる。若いうちはよいが高齢者になると問題になってくる。小児と高齢者に問題、インフルエンザと同様、COVIDは高齢者に問題

インフルエンザとの感染力:基本再生産数:1人の感染者が免疫を持たない集団で平均何人に感染させるかという数(COVID19 1.4~2.5 インフル0.9~2.1(1.3)

基本再生産数2、 通常1.3程度RSは3とかなり広がっている。

RSはインフルと似ているが春先までつづくことが多い

インフルエンザVS RS

37.5°はインフルエンザ>RS 呼吸器症状は変わらない。 下気道親和性がRSは強く、痰ゴロゴロ言っているけど肺炎でないのはRSが多い、インフルエンザは嵐のようにドカーンときて消えていく、RSはだらだら続く

潜伏期間はRSの方が長い。

インフルエンザ

5歳以下入院360万人(年間)、死亡10万人、院内死亡3万人

 

RSウイルス(PCRのできる先進国)

60歳以上のデータ入院50万人(年間)、院内死亡3万人

 

RSは高齢であればあるほど入院する。50歳以上の1万人当たり200人

基礎疾患のある人は入院率が高い

 

高齢者でどのくらい

RS陽性(PCRで確認)の入院Ptの転帰

10~30%はICUで10%は人工呼吸器使用している。重症化している

60以上でICUに入っているPT: インフルエンザ関連7%, COVID19 20%, RS 25%

基礎疾患のあるPtは重症かする

COPD,喘息、心不全は増悪する。

小児、高齢者で重症化するが、高齢者の方は孫から感染などが多い

重症細菌性肺炎にも合併していることあり

 

抗原検査は小児はウイルスを外にだしているので、感度がよいが、高齢者は10~20%程度しか陽性がでない。PCRでみるしかない。

コロナ、インフルエンザ、肺炎球菌と同じようにワクチンは以前から求められて来た。とくにRSのみ治療薬はないので重要性が高い。

高齢者には必須のワクチン

アメリカCDCでは60歳以上では推奨されている。

なぜワクチンできなかったのか

高齢者ではワクチンはつきずらい。アレックスBBは抗原にアンジュバンドをくっつけた。

身体についてフュージョンするF蛋白、くっついた後にF蛋白が変形する。今回くっつく前のF蛋白に対するワクチンを作った。アジュバント は肺炎球菌と同じアジュバントを使っている。これを抗原と一緒に入れることで免疫がドカーンと上がる、初期免疫があがる。持続免疫もあがっている。

アジュバントは筋注する➡自然免疫、獲得免疫ともに獲得するので免疫維持が高い。

打たない人/打つ人、2年目は打たない人

1年目有効性82% (インフル40~60%),基礎疾患がある人の有効性が92%

副作用:発熱が数%高いだけ、倦怠感は2~3割でる。筋肉痛6割

米国CDCで高齢者にインフル・COVID19・RSを推奨している。

米国人昨年RSについてどう考えているか

絶対5割、打つかしれないを入れると7割、covidは2,5割 6割、RS 3割、7割と打つかもしれないを入れるとがインフルと同様 

RSワクチン18か月で7割持っているので、2年目でもインフル同様の効果がある。

少なくとも2年はもつワクチン、またRSはインフルより重症化するなどを患者さんに説明しています。

Take home message

RSはインフルと同等かそれ以上の感染力があり、入院や死亡に関してはより疾病負荷が高い。

治療薬、簡易検査がない、重症化しては後の祭りになるので勧める意義がある 

 

とても勉強になる講演会でした。地域のかかりつけ医として地域のみなさんに啓蒙しなければと強く思いました。まずは自分で打ってみることとしています。私なりの備忘録としての文章なのでとりとめのない文章であること、データなどは間違いがあるかもですが、ご容赦ください。

2024年07月25日
RSウイルスワクチン講演会24/5/15in創世 ①

佐賀大学病院感染制御部の青木教授からワクチンの必要性について総論的なお話でした。いつもながらわかりやすいご講演でした。

・上流と下流の話

・予防医療の重要性

The source of problem cannot be solved

RS virus infection がCOPD、喘息の増悪を来す。細気管支炎を起こすと呼気時に呼気が不良となりさらにRS virusが増える。

投資家のウォーレンバフェットのインタビューから

問題解決について問われたときに、問題をが起こらないことに一番の努力をかけたとの由

慢性心不全、DM、LCが増悪するときは市中感染症の関与を考える

問題を起こさなことの大事さを強調されていました。

我々が能動的にできるACT(行動)が予防

下流でおこしてしまうと、問題を解決する事に終始する、我々は受け身なのである。

Reactになる。受動的な労役なのである。努力を強いられる状況になる

感染を契機に増悪するCOPD,喘息、慢性心不全

You can’t solve upstream problem downstream.下流では上流の問題は解決できない。

上流で治水をしなければ下流の氾濫は止められない。

ワクチン後の世界は何もおきないのでわからないけれども、起きてからの状況を考えるとなにもおきない状況がいかに大切か、上流での治水がワクチンということ。

2024年07月24日
肝癌対策研修会

2/16の肝がん対策研修会に参加してきました。同じ医局の先輩である久留米中央病院の板野哲先生と、久留米大学消化器内科教授である黒松亭子先生のご講演を拝聴しました。板野先生は進行肝がんに対する極めて専門性の高い治療の実際のご講演でした。黒松先生のお話は実地医家である私たちも知っておくべき肝がんのお話でした。以下自分なりに要点を記します。

 直接作用型抗ウイルス薬(DAA)によりC型肝炎が完治するようになりました。しかしSVRというC型肝炎ウイルスが検出されなくなった後でもしばしば肝がんが発生しており、慎重な外来管理が必要であること。とくに肝硬変、男性、高齢の方は注意が必要。

生活習慣病の肝臓の表現型であるNAFLD(従来の脂肪肝)、NASH(脂肪性肝炎)が現時点ではB/C型肝炎の患者さんと同数程度(300万人)があるが、増加の一途をたどっていること。すでに肝がんの原因としてはNBNC(非B型/非C型肝炎:NASH, アルコール性等)がB/C型肝炎由来より多くなっているということ。

実地医家の私たちがすべきことは現在フォローしている生活習慣病の患者さんの中で脂肪肝の患者さんを拾い上げてきちんと診ていくこと。肝機能の異常値が少ないので、とくに肝臓に繊維化のあることが推察される血小板低下傾向を見逃さない。Fib4 index(>1.3)を活用すること、エコーを定期的にすること。少量飲酒でも繊維化は進むことが推察されており、しっかりと禁酒を指導すること。肝がんマーカーとして肝機能が良好な方にはAFPが高値を示さないこともありPIVKA-IIのチエックも推奨されていました。

当院では現在B型肝炎やC型肝炎の患者さんは少なく、エコーで肝がんを見つけることが少なくているような気になっていました。一方高血圧、脂質異常症、糖尿病を主とする生活習慣病の方々は多く、その方々にも範囲を広げてエコーをすべきと反省しました。とても勉強になる講演でした。

 

2024年02月18日
新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。1月1日 16:10頃に石川県能登沖で震度7の地震が起こり、大変な年明けとなりました。亡くなられた方々への哀悼の意をささげ、被災に合われた方々の一刻も早い日常生活の回復をお祈りします。また1月2日には被災地支援に向かおうとした自衛隊機と日航機の事故もあり、なんともやるせない正月となりました。

昨年は当院を受診していただける患者さんの利便性更新のため予約診療システムの構築を図りました。しかし医療という特性上急な症状で予約外で受診される患者さんも多く、予約された方も、そうでない方も、また感染症状がある方々(急な発熱、咳、倦怠感、嘔気、下痢、腹痛など)には車での診察となり、なかなかご満足をいただけなかったかと思います。この場を借りてお詫びいたします。

 昨年10月で開院して8年目を迎えました。小さなクリニックでありますが、後方病院の支援をお受けしながら、職員一同自分たちにできることを愚直にコツコツとやり続ける所存ですので、これまで通り暖かい目で見守っていただければ幸いです。

2024年01月08日