開業して1年9か月なかなか参加できていなかった大腸内視鏡挿入法の勉強会である二木会の福岡支部の講演会に参加してきました。前半は大腸内視鏡の挿入ビデオを見ながら、挿入法を学ぶという時間で、後半は大腸内視鏡挿入にも効果的なインナーゲームの概念のお話を鹿児島で開業されている岩崎秀一先生から教えていただきました。これはTimothy Gallwayが1974年に発表した理論で心の中のインナーゲームと実際の勝負であるアウターゲームとの関係のお話です。アウターゲームをしながら、心の中でセルフ1とセルフ2という2人が戦っている。脳の中であれやこれやと指示命令するセルフ1、本能的に自由に動ける身体であるセルフ2が存在する。上手くいかないのはセルフ1がセルフ2を非難しているためである。セルフ1によるセルフ2への妨害を防ぐ為には、変化する知覚要素に集中することというお話だったようにおもいます。スポーツのメンタルトレーニングの分野ではとても有名な理論のようで、興味深く聞きました。また岩崎先生の大腸内視鏡挿入のビデオも見ることができて、私もこんな挿入ができたらと思いました。
二木会というのは2000年から開かれている大腸内視鏡挿入法の勉強会です。神奈川の松島クリニックの鈴木康元先生を中心に患者さんから『痛い、苦しい』、施行する医師からは『難しい』と言われる大腸内視鏡の挿入を患者さんには痛くないように、施行する医師には挿入を容易なものにして、日本における大腸癌死亡を減らすというコンセプトの会です。
まだまだ二木会の主要メンバーの先生方のように、大腸内視鏡挿入は上手くできませんが、可能な限りこのような会に参加して、技量を少しでも上げ続けて、佐賀での大腸癌の患者さんを一人でも多く見つけることができればと思っています。