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羽田空港で本を買いました。

羽田空港での待ち時間があり、本を買いました。今年の本屋大賞になった瀬尾まいこさんの『そしてバトンは渡された』、昨日テレビに出ていて興味を持った原田マハさんの『奇跡の人』です。『そしてバトンは渡された』は血の繋がらない親の間をリレーされ4回も苗字が変わった17歳の女の子の話でした。ありがちなつらい話ではなく、それぞれの親に愛されている話で、なんとなくホンワカした感じになる本でした。ただシチュエーションがなかなか私にはイメージできず、また少し表面的な感じがしました。速読なので、良く読み込めていないということもあります。過去の受賞作(鹿の王、蜜蜂と遠雷等)がとても良かったのでハードルを高く上げ過ぎていたのかもしれません。もう一冊の奇跡の人は日本版ヘレンケラーとサリバン先生のお話です。舞台は津軽で1歳の時の病気が原因で盲聾唖の6歳の介良れん、れんの先生となる米国で最高の教育をうけてきたが弱視というハンデをもっていた去場 安の2人が中心ですが、後に津軽三味線の名手となるキワが絡んできます。ヘレンケラーのお話はよく知られていますが、それをここまで読み応えのあるお話にしている作者の実力に舌をまきました。また全編を通して子供を思いやる親の思いを感じます。とても有名な作家と思いますが、全然知りませんでした。原田マハさんの本をいくつか読みたくなりました。

2019年06月02日
消化器内視鏡学会

ご迷惑をおかけしましたが、6/1()に東京の新高輪プリンスホテルで開催されている内視鏡学会に参加してきました。

早期胃がんに関するシンポジウムを見てきました。拡大内視鏡による胃がんの早期診断に関するシンポジウムに参加しました。現在胃がんの原因としてピロリ菌は周知され(検診でピロリ検査が含まれていることもあります)、ピロリ胃炎の治療としての除菌療法の普及に伴い、胃がんの発生頻度が下がっています。一方で除菌後に発見される胃がんは従来に比べて内視鏡検査での拾い上げが困難なことが知られています。その拾い上げに今までと比較して100倍程度のズームがきく拡大内視鏡によるNBI画像の有用性の報告がいくつか見られました。当院では苦しくない内視鏡検査を提供し、定期的に検査を受けていただくことで早期の消化器癌を見つけたいという目標があります。拡大内視鏡は口径が通常の内視鏡より大きいので、患者さんの苦痛度が増す可能性がありますが、それを抑える工夫をして、拡大内視鏡の当院での導入の検討を行いたいと思います。

医学は日進月歩であり、最近の知見に対する勉強を続ける必要性をとくに感じました。

しかし医療機器が進んでもなかなかわからないことがあります。内視鏡検査ではとくに所見がなくても、患者さんの中には胃もたれや、胸やけ、腹満感などの訴えが続く方がおられます。いわゆる機能性消化管障害という範疇になります。消化器内視鏡学会ですから、消化器内科の医師の集まりですが、やはりみんな興味があるのでしょう、困った上腹部症状への対応と題されたセミナーへ多数の参加がありました。今回のお話はどちらかというと逆流性食道炎関連に関するお話が主で、次の一手として、アコファイドや漢方(六君子湯、半夏瀉心湯)というお薬の話で勉強になりました。帰りは小ぶりの飛行機で佐賀へ。

2019年06月01日
第43回総合診療カンファランス

毎回参加させていただいている総合診療カンファランスに参加してきました。前半の症例検討では溶連菌性咽頭炎からの化膿性膝関節炎、wallenberg syn、AMA関連中耳炎というとても興味深い症例ばかりでした。

 

後半は佐賀大学耳鼻科の倉富勇一朗教授による頸部腫瘍の鑑別診断のお話でした。

以下自分の頭の整理の為に講演内容を記します。

 

頸部腫瘍としてとくにリンパ節腫脹が重要である。

 

首に腫瘤が腫れている患者さんが来た場合は

・まずこの腫瘤は頸部リンパ節腫脹なのか

・そうでなければ、耳下腺、顎下腺、甲状腺の腫瘍なのか。

・そのほかのまれな腫瘍なのか?

 

リンパ節の中で内深頸リンパ節(内経静脈周囲)が腫れているかどうかは極めて重要である。

 

リンパ節の腫れは?

内経静脈は下顎骨の内側に入るのでこの高さにでる

耳下腺は下顎骨の後ろ側にある組織なので、浅いところに腫瘍を作る。これをみたらリンパ節転移とは思わない。

 

リンパ節転移と鑑別すべき良性疾患

先天性嚢胞腫瘍

としては側頸嚢胞、正中頸嚢胞

・先天性側頸嚢胞(Max):好発年齢10~40歳、単発、薄い嚢胞壁、胸鎖乳突筋前縁に好発する(内頸静脈リンパ節の場所とは異なる)。

側頸嚢胞の鑑別に嚢胞性リンパ節転移を挙げる。原発巣としてはHPV関連中咽頭がんや甲状腺乳頭がんの転移

・正中頸嚢胞(甲状舌管)

この場所に転移をきたすものは少ない。まれにある。甲状舌管乳頭癌

・頸動脈小体腫瘍:頸動脈分岐部に発生。造影CTでよく染まる。

・神経鞘腫

首のいろんな交感神経からでてくる。交感神経は内頚動脈より深部にある。しばしば嚢胞性変化をきたす。良性なので、境界明瞭。神経を取り囲む細胞の腫瘍なので、最近は神経を残して剥離可能となってきている。

 

唾液腺腫瘍(8割が良性)。良性腫瘍の8割は多型腺腫そのほかはワルチン腫瘍

 

まずは多型腺腫かどうかを考える。悪性腫瘍の組織は術前には診断はできない。

 

ワルチン腫瘍は見た目が特徴的、つるんとした腫瘍

 

悪性腫瘍としては

・唾液腺導管がんがあり、高悪性度の癌で増加傾向

・顎下腺がん

顎下腺腫瘍の4割は悪性である。

 

頸部リンパ節腫脹の良悪性の鑑別は

疼痛、発熱、発赤→(+)良性を示唆する

硬さ、表面(平滑・境界)、可動性→硬く、表面不整、可動性不良は癌転移や悪性リンパ腫を考えるが、これらの鑑別の所見の中に、検査は入っていない。これは病歴と所見をきちんととれれば多くは鑑別できることを意味する。

結核はがんに近い。

Take home message

頸部腫瘍の鑑別では

・悪性腫瘍の早期診断が重要

・嚢胞性腫瘍にも悪性腫瘍があり、とくに中咽頭がん、甲状腺がんが嚢胞性リンパ節転移をきたすことがある。

・画像診断は造影することで充実部分の描出がでる。

・嚢胞性腫瘍の穿刺吸引では、細胞診とTG値の測定(甲状腺乳頭がんで高値)が重要

 

一般開業医の私のクリニックにも時に頸部リンパ節腫脹を主訴においでになる患者さんがおられます。私の経験した患者さんは良性で、ウイルス感染によるもと思われますが、鑑別する際に、悪性を疑うポイントを教えていただきとても勉強になりました。

2019年05月26日
オリンパス勉強会

先日オリンパスの方においでいただき内視鏡洗浄についての勉強会をしていただきました。すでに複数回おいでいただいていますが、

そのたびにスタッフには新しい発見があるようです。

 

以下スタッフからの報告です。

 

消化器内視鏡スコープと処置具の基本構造と洗浄・消毒・滅菌方法の勉強会での学び
内視鏡検査を取り巻く環境では、検査間での交差感染による患者・医療スタッフへの感染リス クが常に存在しいる。その感染を予防する対策の方法として基本的で最も重要な考えがスタン ダードプリコーション(全ての患者の血液・体液・分泌物・排泄物・粘膜・損傷皮膚を感染の可 能性がものとして取り扱う)である。また、患者に使用する医療機器や機材を生体に与えるリス クの違いにより、感染の危険性を考慮し、その程度により適切な消毒方法を決定するスポルティ ングの機器分類に沿った処理を行う必要がる。
内視鏡の感染対策というと、消毒が重要であると思われがちだが、その前に汚れや菌を取り除 くための洗浄作業を適切に行うことが重要である。適切な洗浄作業が行われることによって消毒 と滅菌が意味を成し、感染対策及び機器の故障や損傷を防ぐことにつながる。

内視鏡の構造を理解した上で、以下の洗浄消毒手順で進めていく必要がある。 1.ベッドサイド洗浄  ①挿入部外表面の洗浄 ②吸引チャンネル管路の洗浄  ③送気管路と送水管路の洗浄 2.本洗浄  ①外表面の洗浄 ②ブラッシング作業 ③ボタン類の洗浄   ④副送水管路洗浄 ⑤洗浄剤のすすぎ 3.消毒・管路内乾燥(洗浄消毒装置使用) 4.ふきあげ・保管
内視鏡を取り扱う上で、防水キャップの装着、軟性部の取り扱い、先端部への衝撃に注意する 必要がある。
内視鏡で使用する処置具は非常に微細な構造となっている。使用後は直ちに洗浄剤に浸漬、中 性で泡の立ちにくい洗剤を使用した超音波洗浄、水洗い、潤滑剤処理、オートクレーブによる滅 菌の手順で進めていく。


2019.5.20  看護師 中村るり

 

2019年05月22日
内科学会 in 名古屋②

今日は先日の名古屋で開催された内科学会で興味深く拝聴した診断プロセスの講演について書きます。

医師は一般に外来で、受診された患者さんのお話を聞き、患者さんの言葉を医療言語におきかえ、原因疾患を想起し、それを確定する診察や諸検査を行い確定したいと思っています。誤診をしたいとか、誤診をしても仕方がない思う医者などいるわけもありません。しかしシャーロックホームズやポアロや名探偵コナンのようにいつでも解決できるものでもありません。やはり失敗を繰り返して成長していくしかなく、それはどの職業でも同じだと思います。成長していく過程でなぜ失敗したのかということを自問自答します。今回はその診断という部分にフォーカスを当て、なぜ失敗するのかに関して第一線の先生たちのお話でした。またこの企画は佐賀大学感染制御部の青木教授が中心になって作られたことも楽しみにしていた理由の一つです。

東京都立多摩総合医療センター 綿貫 聡先生

①    診断プロセス総論:ピットフォールの背景因子

診断プロセスに10~15%に問題があると考えられている。

Diagnosis process error:診断が間違っている、見逃されている、遅れている。

全米医学の定義

頻度

・1年で5%の米国成人患者が経験

・マレーシアのプライマリケア診療所では有病率は3.6%

・全米アカデミーの報告書では生涯のうちにほぼすべての人が経験

 

まれな疾患や非定型的なプレゼンテーションではなく、ふりかえればなぜ間違えたのか?が多い

一般の経過:情報収集⇒情報統合⇒暫定診断⇒説明⇒follow upという経過を通る。

思考には2つあり

システム1:直観的思考、」システム2:分析的思考

 

システム1:直観的思考(潜在意識下で無意識に働く思考のショートカット)

・非典型例では診断プロセスに問題が生じやすい

・ショートカットを用いることで診断プロセスに生じるゆがみを認知バイアス

・無意識的なものであり、個人の努力のみで回避するのは難しい

システム2:分析手思考

・臓器別・病因別など、系統や手順に元ずいた診断

・様々なリソースで補助できる(語呂合わせ、ベイズの定理、アプリケーション、教科書

・短所としては時間がかかり、豊富な知識が必要となる。

 

 

実際はシステム1とシステム2をいったりきたりして診断している。

 

エラーの原因

状況要因、情報収集、情報統合それぞれがある。

 

利用可能バイアス

思い出しやすく、すぐに頭に浮かぶ疾患に囚われてしまう。

 

アンカリング(⚓)

最初に想起した疾患から離れらない。

 

確証バイアス

鑑別診断に都合の悪い情報を無視してしまう。

早期閉鎖

早々に考えることを辞めてしまう。

まとめ

・診断プロセスの問題は世界的な話題であり、日本においても同様の問題が存在している可能性がある

・診断プロセスの原因は認知心理的要因、特に情報統合の問題が最も大きな割合を占め状況要因が重なってくる

・無意識的なこれらの要因に対して、個人の努力のみで向き合うことには限界があり、組織的な対策が必要となる。

 

私自身においても、自分なりに患者さんの言葉から、想起した疾患が、そうだと思い込んでそれ以上思考を深めなかったことを反省した患者さんがおられました。いわゆる早期閉鎖です。まだまだ勉強が足りません。

2019年05月21日
内科学会 in 名古屋①

内科学会に参加してきました。

新産業革命の時代におけるリーダーシップと題して日本アイ・ビー・エム㈱名誉相談役 橋本孝之さんのご講演を拝聴しました。

 まずは今の日本の現状認識として極めて厳しい現状の提示がありました。日経平均株価は平成元年に最高額の38965円から現在は22200円と日本が40%低下している間に米国平均株価は10倍になっている。日本は人口も減り国民総生産増えず、消費者物価も増えず、借金だけとんどん増える。このままでやっていけるはずがない。平成は昭和を忘れられなかった時代であり、令和は平成、昭和を忘れなければならない時代

日本国民の74%は今の生活に満足している。 しかしこれは1400兆円の借金の上になりたっている生活であり、危機感の欠如が問題である。過去の延長線上には未来はない。時代をとらえる知性と感性が必要

では日本は何が強いのか?

・世界最先端の課題先進国であり、解決できればそれは強みになる。

・リアルが強い、それにバーチャル化を加えることでできることで新しい価値観を創造

・3方への目配り

・新しいものを混ぜ合わせる能力

今後4つのスキルが必要

・課題をみつける力(課題を解決することはできるようになっている)

・2次元のスキル(ITだけではなく、IT&医療のような)

・人工知能の利用

・古典、哲学の知識

 

繰り返し述べられていたことは

過去をすてること、つまり今までの価値観を捨てることとのことでした。非常に考えさせられるご講演でした。私事としてどうすべきなのかという考えはわきませんが、焦燥感を強く感じました。

 

2019年04月30日
病理学教室同門会

久留米大学病理学教室の同門会があり参加して、現教室員の先生たちの研究報告を聞いてきました。私が教室に居た時には多くが肝がんの研究でしたが、最近は耳鼻科領域や泌尿器科領域の研究報告があり、興味深いもので、研究の質の高さを感じました。その後の懇親会では一緒に机を並べて仕事をした、先輩、同期、後輩の医師たちと楽しく話をしてあっという間に時間が過ぎ最終のJRで佐賀に帰ってきました。勉強しなくてはと改めて思いました。

2019年04月21日
ピカピカリンク講演会

大学同期の奥平君が好生館のピカピカリンク(佐賀県診療情報地域連携システムの通称)講演会に演者として呼ばれていましたので、講演を聞きに行きました。奥平君は現在長崎で奥平外科医院を開業していますが、とくに在宅医療に力を入れていて、長崎では在宅医療のトップランナーとして活躍しています。超高齢化社会を迎え最後は自宅で迎えたいという患者さんに寄り添う医療を、いろんな職種の方々の協力を得て展開しています。通常の外来診療をやりながら、在宅医療を展開しているわけですが、昼休みや休診にした午後にコツコツと在宅医療を行っているようで、TV出演の動画では、彼のひょうひょうと在宅医療を行っている姿をみてとてもうれしく思いました。私も開業して3年目で、数人の方々の在宅医療を行っています。以前終末期の患者さんのケアに関して奥平君にいろいろ教えてもらいました。

講演会の後は奥平君を囲んで現在佐賀で働いている同期の5人が集まり旧交を温めとても楽しいひと時を過ごしました。

2019年03月20日
『失神の鑑別診断』総合診療カンファランス

3月6日に毎回参加している総合診療カンファランスに参加してきました。佐賀大学総合診療部の相原先生から、総合診療部の多数の研究の紹介がありました。次に産業医科大の循環器の安部治彦教授の『失神の鑑別診断』のご講演がありました。失神の患者さんは外来でときに経験しますので、とても勉強になりました。以下とりとめのない私なりの講演の要約です。

・一過性意識消失で医療機関を受診する方は年間78万人もいること

一過性の意識消失

定義:一過性、突然起こってすぐに自然回復する

・原因疾患としては失神、てんかん、心因性が多いということ

失神(症状であり、病名ではない)

・定義:一時的に意識をなくす。体位の維持ができなくなる。

失神の病態生理としては、頭全体が虚血になったときにでる症状のこと。体血圧が低下して、あるいは極端な徐脈、心停止、極端な頻脈などの不整脈で頭全体に血流が回らない状態。つまり失神とは循環器疾患の症状である。一方鑑別で重要なてんかんでは頭全体の血流低下はない。むしろ増える。病態生理が異なる

 

意識消失の原因が失神か非失神かを鑑別するのが第一である。

しかし失神と非失神の鑑別が難しく、とくにてんかんとの鑑別が重要である。

意識消失を見ていた周りの人がいれば、そこから得られる情報、ケガの有無やケガの場所などが鑑別に効果的である。

失神と診断されたら、反射性、起立性低血圧、心原性の鑑別が重要。

反射性がもっとも頻度が多く生命予後はよく、心原性(9割は不整脈など)の頻度は15%であるが、生命予後は悪い

失神のハイリスク(心原性)は国際的にも決まっている

・基礎疾患があれば心原性を疑う

・労作中や仰臥位での失神

・失神時に動悸がある

・家族歴に心臓突然死がある。

・心電図異常(2束ブロック)

これらがひとつでもあれば心原性失神を疑う。

失神は症状なので、原因をつきとめないと加療ができないが、検査をしても原因をとらえることができないことがあるのが難しい。

頻度の多い血管迷走神経性失神の場合、前駆症状がある場合は失神回避法を、前兆がない場合は予防法として起立調節訓練を患者さんに教育すると有効である。まれではあるが、てんかん性失神という、てんかんに伴い、心停止をきたす疾患について教えていただきました。頻度は少ないようですが、心停止があっても、ペースメーカーの効果は限定的で、てんかんの治療をするだけで8割は失神をきたさなくなるとの由で勉強になりました。早速安部治彦先生の著書『この失神、どう診るか』を購入して、知識をもう少し深めることとしました。

 

2019年03月11日
消化管学会in 佐賀

2月1日、2日と佐賀市のグランデはがくれで佐賀大学医学部消化器内科の藤本教授主幹で消化管学会が開かれました。2000人近い方々が参加され盛会でした。前日の1月31日の会長招宴では私も参加させていただきましたが、高名な先生方が一堂に会していました。

二次会では同門の鶴田教授に声をかけてもらい、高名な先生方とご一緒させていただき、とても楽しい時間を過ごしました。鶴田先生いつも気にかけて下さりありがとうございます。

2019年02月04日
肝疾患研修会

1/25に開催されました肝疾患研修会に参加してきました。長年大垣市民病院で肝疾患の加療にあたってこられた熊田卓先生のご講演でした。私なりに印象にのこったものを記します。

 

C型肝炎に関しては飲み薬の8週から12週の内服でほぼ治る時代になった。

副作用は皮膚の掻痒感程度でめぼしいのはほとんとない。

・肝細胞癌を発見される肝臓は以前から比べると肝硬変から慢性肝炎の状態での発見数が増えてきた。肝機能も良好なものが多い(Child Pugh 分類 A)

各都道府県別の肝がんの死亡率として男性 佐賀県2位、女性 佐賀県1位だが全国的に着実に死亡率は減っている。日本の中では佐賀、福岡、広島、大阪が死亡率が高い。

大垣市民病院で2990例の肝がんの自験例を解析している。6700例のC型肝炎を経験し、経口抗ウイルス剤で加療した症例のうち、98.5%にウイルス除去ができている。

・肝がんの成因はC型肝炎がどんどん減っており、2015-2018は半分がウイルスに関係しない(以前は9割がウイルス関連(HBV. HCV)だった)

・80歳以上の肝がん患者においては繊維化が強い症例は肝がん由来の死亡が多い。

イギリスでは保険制度の関係で経口内服の加療では非代償性肝硬変のデータ多く、肝機能の改善傾向はみられており、今後本邦でも非代償性肝硬変への内服投与が保険可能となってくるので、期待できる。

 

日本の肝がん治療と諸外国との比較

・欧州、米国、他のアジア諸国と比較しても日本の肝がん患者の予後は格段に長い。

・その原因の多くは早期発見(early stageが5割)による。その理由としてはガイドラインが国によって異なることがあげられる。

日本は定期的な超音波検査(3~4か月)、腫瘍マーカー測定が行われるが、英国では医療費は無料だが、かかりつけ医からの紹介からでないと総合病院にかかることができない。治療が1年先になることもあり、超音波検査のインターバルも長いし、腫瘍マーカーの測定もされていない。米国ではさらに悪く、入っている保険により受けられるサービスが異なる。

 

 とくに最後の肝がん治療は断トツで日本が良いというデータはとても誇らしいものでした。しかしこれは現場の医療者サイドの努力もあると思いますが、なにより日本の国民皆保険制度によるところが大きいと思います。

やはり日本の国民皆保険制度の維持は必要だし、それがどんなに素晴らしいことかを、国民への啓もうが必要だと改めて思いました。

 

 

2019年01月27日
明けましておめでとうございます

新年あけましておめでとうございます。開業して3回目の正月を迎えました。今年もともに働く仲間とともに、勉強を続け少しでも皆様の健康に貢献できるように努力いたします。

至らぬ点もあるかと思いますが、どうぞ暖かい目で見守っていただければ幸いです。

2019年01月01日