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認知症カフェ 実りゆたかな会

2017年11月01日
学術講演会(近年の肝がんの傾向)

10/28に恒例の学術講演会が創生でありました。この会は私の出身母体であります久留米大学消化器内科(旧2内科)の医局在局中の先生方のご講演を拝聴できる会です。まずはひらまつ在宅療養支援診療所の井本誠司先生から在宅における認知症診療についてのお話でした。お薬による認知機能低下のリスク、認知機能改善薬の使い方、認知症診断のエッセンスをコンパクトにご講演頂きました。とくに睡眠の大切さも強調されていたことが心に残りました。

次に久留米大学消化器内科初の女性教授である超音波診断センターの黒松亮子先生のご講演でした。黒松先生のお話は近年の肝がんの傾向という内容でした。私が勉強になった点を書き記します。

・来年には非B非C型(NBNC)の肝がん患者数がC型肝がんを越す勢いで増えている。

・NBNC肝がんのうちアルコール性50% NASH 30%、

・NASH(非アルコール性脂肪肝炎)の LC(肝硬変)では発がん率は0.1~0.2%

・久留米大学消化器内科では最近の傾向として肝がん治療を受ける患者さんの肝機能がよくなっている。Child A(肝予備能が最もよいグループ)が8割になっている。

・さらに肝細胞の炎症を表す、AST/ALTがともに30以下の人は18%に見られた。6割は50以下である。つまり従来の肝機能検査では正常もしくは軽度の異常にとどまる患者さんが多い。

・一方以前は肝がん診断時にstage Iで見つかる人が増えてきていたが、最近stage Iが減ってきていて、進行がんが増えている。

これらのことはNBNC肝がんが増えたこともあり、従来と異なりハイリスクグループの設定が困難になってきていることを表していると思われる。

・NBNC,(アルコール、NASH)、SVR(C型肝炎ウイルス加療でウイルスが排除できた)後の発がん、血液検査では肝機能異常が軽度の方、女性、高齢者の進行がんが増えるのではないか。このような方々の拾い上げに従来のAFPは効果が低い可能性がある。

・ハイリスクの設定の中にPLT(血小板)低下に注目すべき (20万ではなく15万でチェックすべき)

・エコーで脂肪肝だけでなく、繊維化が疑われるものはとくにfollow upが必要(半年に1回)

・NASH LCはメタボリックとの関わりがあるので問診が大事である。

・NASHを見つけるためにはエコー、高周波プローブで肝表面の凹凸をチェックすること

・C型の加療歴を言わない患者さんも多く、SVRでは肝機能を正常化しているので、問診で確認する必要がある。

・高齢者への肝がん治療について:80才以上では1年以内の他病死が多い。感染症、血管障害、腎障害等多く、合併症のコントロールが必要であるとともに、肝がんの治療については十分なICが必要。

・肝がん患者では、アルコール起因性と思われる患者さんが増えている。

・エコーで脂肪肝、PLT低下があれば肝機能異常がなくてもUS followが必要

プライマリケアを実践する立場の私としては、生活習慣病管理の中に肝臓のフォローにも気を配る必要性を再確認させていただいたとても有意義な時間でした。黒松先生は同じ医局の1学年上の先生で学生時代はバトミントンでならした先生でした。女性教授としてではなく、久留米大学の看板教授としてますます輝いていかれることと思います。

2017年10月29日
兵庫発信 脳活セミナー✨

先週の西九州大学に引き続き、今週も講演活動です。2017/10/24 火曜日に兵庫公民館で「脳活セミナー」をさせて頂きました。初めての公民館活動です。

地域の方、50名程のご参加を頂き、感激と同時に過緊張状態に陥ってしまいました。そんな私を皆様は温かく受け入れて下さり、会場の雰囲気はどんどん活気に溢れて盛り上がり(兵庫パワー?兵庫地区の方々のパワフルさを実感)楽しくお話しさせて頂きました。

当クリニックで行なっている「脳若トレーニング」を体験して頂きながら、認知症という病気、そして認知症予防に効果がある生活習慣などについてお話しました。佐賀の方が元気に歳を重ねていけるように、啓発活動を続けて行きたいと思います。沢山の方々に出会えて、本当に嬉しかったです。

中島美和子

2017年10月25日
認知症ケア研修会

お久しぶりです。中島美和子です。

本日、西九州大学にて19時から第1回「認知症ケア研修会」の講師をさせて頂きます。

2時間という長丁場の講師は初めての経験です。

現場の介護従事者の方々に伝えたい熱い思いをしっかりとお話出来ればと思っています。いってきます!

2017年10月19日
開院して1年

開院して1年です。歳はとっておりますが、開業医としては1年生で、右も左もわからず、いろんな方々に助けていただき、あっという間の1年でした。最近は少しずつ馴染みの患者さんも増えてきて、新しい職員も増え、自分のやりたい地域医療の基礎固めをしている状態でしょうか。開院前にたてた目標は2つ、①癌検診率の低い佐賀県において、苦しくない内視鏡検査を提供して頻度の多い消化器の癌を1人でも多く早期に見つけること、②地域の方々の生活習慣病(認知症も含めて)の管理を行い地域貢献をする。どちらも一朝一夕にできることではありませんが、目指し続けることが大事だと思います。

昔親父に『目標を立てたら半分成功、あとはそれに向かってやり続ければ良い』と言われました。その時は『良いこと言うなぁ親父』と思ったものです。父が他界して1年4か月たちます。出来の悪い息子で、一番心配をかけました。やり続けることで少しでも安心してもらえればと思います。

父は病理という顕微鏡を使った仕事をしていました。写真は亡くなる前まで父が使っていた顕微鏡です。今では医学生でも使わないような旧式の顕微鏡ですが、私にとっては心の拠り所です。

2017年10月11日
タバコ 吸う?

今日は校医をしている致遠館中学の1年生を対象にタバコの講演をしてきました。医学生や若手医師への講義の経験はありますが、12.3歳の子供たちへの講演は始めてで、少し緊張しました。キチンと話を聞いてくれ、発言をする子達も居てくれて楽しい50分でした。本邦の喫煙率19.3%(男性32.2%、女性8.2%)です。彼らや彼女らの胸に『タバコは絶対吸わない』とか『吸っている家族には止めてもらおう』とかいう気持ちが少しでも残ってくれれば頑張って準備した甲斐があったというものです。

2017年10月04日
ソフトバンク優勝と同窓会

昨日大学同期の同窓会が福岡であり参加してきました。佐賀からJR博多駅に着き、バスを待っていましたら、ソフトバンク優勝の号外が配られました。初めての号外です。東浜投手が先発し、柳田選手が逆転ホームラン、最後にサファテ投手が抑えるという会心の勝利でパリーグでは史上最速で優勝です。昨年は日本ハムの大谷選手に圧倒されましたが、今年は故障者続出の中でぶっちぎりの優勝で層の厚さを見せてくれています。地元福岡をはじめ九州のファンに昨年からの溜飲をさげてくれる優勝でした。19時からは久留米大学卒後30年の同窓会があり、懐かしい面々と会いました。私は同期の中でも極めて遅い開業で、みんなに『頑張れ、お前なら大丈夫!』と言ってもらいホッコリした時間でした。そして時代でしょうか、結構みんな身体に気をつけているのに驚きました。私も少し歩かねばと思いました。

2017年09月18日
やせメタボ

糖尿病における脂肪肝・脂肪筋の意義と食事・運動・薬物療法の役割というタイトルで田村好史先生(順天堂大学グローバルヘルスサービス教授)のご講演を聞いてきました。お話の中心は糖尿病における運動のお話でした。糖尿病とは血糖値が高い状態が持続することによって種々の合併症を引き起こす病気で、寿命を平均、男性で8年、女性で11年短縮させます。生活習慣の欧米化により近年急増し、予備軍まで含めると2012年には2050万人とされます。実に6人に1人ですね。

従来から糖尿病の治療は基本は食事、運動療法、その後に薬物療法です。医師ですのでどうしてもお薬に目が行きがちです。しかし昨日のお話で興味深かったことがいくつかありました。1つは軽度の運動でも継続することで、筋肉に糖が取り込まれ血糖改善に効果的であるということ。逆に運動習慣のない人はメタボでなくても、高血圧、高血糖、脂質異常などのリスクが1つでもあれば、メタボの方と同様に、血糖を下げるインスリンの効きが20%程度落ちているということで、やせメタボという概念を提唱されてることです。またもう1つ患者さんへ運動をお勧めするような指導を繰り返し繰り返し外来で伝え続ける必要性を強調されていた点です。田村先生は小さな親切と言われていました。最近は少しずつ地域の方々が当院に来てくださっています。私なりに小さな親切をこまめに伝えていきたいと思いました。

2017年09月13日
薬剤耐性対策

佐賀文化会館での医療安全対策研修会に参加してきました。

医療事故調査制度と佐賀県の現状として山本章生先生からご講演があり、その後大曲貴夫先生から薬剤耐性対策のご講演がありました。

院内感染には以前より興味があり、以前の職場で佐賀大の感染制御部の先生方から教えていただいていました。長期入院になり、抵抗力が落ちた患者さん達に耐性菌が出て治療に難渋するため、可能な限り原因菌を同定し、それに効果のある抗生剤の使用を指導していただいていました。今日は高名な大曲先生の講演を興味深く聞きました。

本日のご講演のポイント

・薬剤耐性に対して何も対策をとらないと、薬剤耐性による死亡者数は2013年には年間70万人から2050年には年間1000万人となり、がんによる死亡者数を越える。

・日本は諸外国と比べても耐性菌の頻度が多い。

・抗菌薬の使用量も多く、その内訳としては内服の抗生剤使用が多い

・一般の方々への意識調査では風邪やインフルエンザに抗菌薬が無効であると知らなかった方が4割を超え、10人に1人が抗菌薬(抗生剤)を自宅に持っており、そのうち7割の人は自分の判断で内服している。

・本邦では上気道炎の診断で抗菌薬が6割の患者さんに処方されている。

・感冒(一般に風邪とされる)の典型例には鼻症状(鼻汁、鼻閉)・下気道症状(咳、痰)・咽頭症状(咽頭痛)が混合しているが、それに当てはまらないものには重篤のものがあるので、その見極めが重要である。

・耐性菌予防に関しては佐賀大感染制御部は厚生労働大臣賞を受賞するほど進んでいる。

 

現在は入院施設のないクリニックで働いていますので、強い抗菌剤を使うことはなく、私の立場で薬剤耐性菌に関わることは少ないと思っていました。しかし本邦では内服抗菌剤の処方が諸外国に比べて多く、それが薬剤耐性菌の発生の一因かもしれないとのお話は印象的でした。当院でも風邪には抗菌剤を処方しないことを原則としていますが、さらに患者さんによく説明する必要性と、抗菌剤を使用しなければいけない患者さんの見逃しをなくすように努力することを肝に銘じました。また佐賀大学附属病院の高評価を知り、現場の先生方の努力を知っている1人としてとてもうれしい講演でした。

2017年08月17日
山下達郎 in Saga

8/2佐賀文化会館で行われた山下達郎(ファンなので、呼び捨てでスイマセン)のコンサートに行ってきました。1800人の会場が満員でした。観客の主体は40~60代でしたが、若い世代もいました。前々回は妻、前回は中学生の息子に付き合ってもらいましたが、今回は同世代の友人に付き合ってもらいました。『いや~、良かった。』1年半前の前回の佐賀講演より今回の方がさらに引き込まれました。

会場の入る際のチェック(チケットの名前と身分証明書の提示)も厳しく、正規の金額で購入した普通のファンを大切にするという意識を感じました。

中学生の時にビートルズのファンだった大学生の兄がすごいグループがいるといって聞かせてくれたのが山下達郎がいたシュガーベイブでした。その時に聞いたDOWN TOWNも最後に歌ってくれました。64歳になったとのことでしたが、声もあいかわらず素晴らしい。なにより450人のコンサートに6万人の応募があったという彼のコンサートを、アリーナではなく文化会館のような会場で聞ける幸せを感じます。この規模でのコンサートにこだわる山下達郎さんに感謝です。私の世代より少し上ですが、社会人となって30年間ずっと山下達郎や小田和正さんの音楽が傍らにありました。『歌はなにも具体的にはできないけど、皆さんに少しでも癒しや頑張ろうという気持ちに役立てば、それで十分』との言葉はぐっときました。それぞれの世代で思い入れのある歌手は存在すると思いますが、山下達郎さんと近い世代で、彼の名曲をオンタイムで聞いてこれたことに感謝です。

当院でのBGMには、彼の曲はのりがよすぎて、使えていないのですが、すこししっとりした曲でも入れたいと思います。

 

さあ明日から頑張るぞ!

2017年08月02日