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コロナワクチン集団接種へ参加してきました。

10/17に佐賀県庁で行われたコロナワクチン集団接種へ参加してきました。以前参加した佐賀市の集団接種と同様に接種前の予診で接種可能かどうかの判断、接種者の接種前のご不安等への対応でした。今回は看護士さん2人と同室で、看護士さんの接種の見守りまでできました。今回の接種者はほとんどが、高校生くらいの方々で、午前中で300人を越える方々がおいでになりました。ブースは3つでしたので、1ブースそれぞれで100人を越える方々の予診、接種に関わりました。となりのブースには池田内科皮膚科の杉原先生がおられ、救急にたけた杉原先生がおられて安心でした。また県庁職員の方の手配も素晴らしくて滞りなくできたと思います。ありがとうございました。かかりつけの患者さんの個別接種を当院では副院長を中心に行っていました。しかしどうしてもマンパワーの問題、駐車場の問題、他の患者さんとの動線の問題などあり、多数の方々を受け入れることは困難でした。接種会場の拡充は、佐賀県や佐賀市職員の方々への負担もありますが、接種者の方々はもちろん、私のような小さなクリニックで働いている者としてはとてもありがたいことです。また当日一緒に働いた看護師さん達は以前の勤務先で一緒だった2人で、久しぶりの再会で、新人だった彼女たちが立派なナースになっているのを見ることができたのもとてもうれしい時間でした。接種が終わり、県庁に閲覧している県内の企業の展示物をぶらぶらと眺めていましたが、たまたま最近お気に入りのMscoopの商品の陳列がありました。佐賀の木工も素晴らしいです。

2021年10月22日
6年目を迎えて

2016/10/11に兵庫南で開業して5年が過ぎいよいよ6年目になります。あっという間の5年でした。慢性疾患で定期的においでになる患者さん、検査目的で年に1回おいでになる患者さん、ご家族でおいでいただく患者さん、インフルエンザワクチンでおいでにいただける患者さんなど沢山の方々が当院においでいただき、かかりつけ医としてやりがいを感じている毎日です。『検査が楽でしたよ』『先生、身体こわさんでね』『先生に会うだけでほっとするよ』など言われると、とても心が温かくなり明日への活力となります。基本的に褒められて伸びるタイプです。

 残念ながら、症状を説明する原因がわからず、後方病院にお願いすることもしばしばあります。癌が見つかる方もおられます。その際は少し気分が沈みますが、開業医としての立ち位置を忘れないように自戒しながら、いろんな方々の手助けをかりて、自分のできることを職員のみんなと協力してやっていくしかないと肝に銘じる日々です。今回職員達より私自身の検査をするように勧められ、昨日は副院長に外来を頼み、以前お世話になっていたクリニックで下部消化器内視鏡検査を受けてきました。大腸癌の家族歴があるので、数年おきに検査はしています。今回は2年ぶり位の検査でしたが、7個のポリープがあり内視鏡下で切除してもらいました。明日からまた日々の診療に励みます。6年目に向けて待ち時間短縮に向けての予約診療、仕事が忙しくて平日になかなか時間がとれない慢性疾患の患者さんや検査前診察の為のオンライン診療の導入、検査待ち短縮、業務効率を高めて職員の疲弊の軽減をはかりたいと考えています。小さなクリニックですのでかかりつけ医としてどの程度ができるのか分かりませんが、ほんの少しずつでも改善して地域の皆様のお役に立てればと思っています。当院に関わっていただいている皆様、6年目も努力をつづけますので、どうぞ温かい目で見守り、必要時には苦言を呈していただければ幸いです(でも基本的には褒められて伸びるタイプです。しつこくてすみません)。

2021年10月14日
菅総理退陣

驚きのニュースでした。菅総理が新型コロナ対策に専念し来る自民党総裁選には出馬しないとのニュースが日本中を駆け巡りました。個人的には安倍前総理のような発信力は乏しいものの、美辞麗句を並べたり、テレビ受けするパフォーマンスより、仕事内容を見てくれというその態度にとても好感を持っていましたので残念です。やりたかった仕事も道半ばで忸怩としたこともあると思います。しかしコロナ禍での東京オリンピック、パラリンピックを開催することで大きなストレスの中で神経をすり減らされたと思います。

総理大臣とは因果な仕事だと思います。ワクチンの副反応で国民の不安をあおったかと思えば、ワクチンが足りないとか、ワクチンの供給が滞っていることへの批判を繰り返している昨今のネットやマスコミの論調には辟易します。権力へのチェック機構としてのマスコミの必要性は理解しています。しかし頑張っている市井の人を応援する論調はよく目にしますが、政治家の頑張りを肯定する論調をみることをほとんど見ないのは残念で仕方がありません。菅総理には引継ぎが終わればゆっくりしていただきたいと思います。コロナとの闘いはまだまだ続くと思います。温暖化に伴う自然災害も頻発しています。市井の私達にできることは限られています。きっと良い日が来ると信じて、ただ目の前のことをたんたんとこなしていくしかないと思います。大谷選手やひいきのチーム(ソフトバンクホークスやサガン鳥栖)の活躍に胸を躍らせながら…。

2021年09月05日
東京オリンピック

東京オリンピックが終わりました。オリンピック前には開催に反対意見、懐疑的な意見などいろんな意見はありました。オリンピックに伴いコロナ感染が拡がるリスクも政府の分科会の尾身茂会長からも出されていました。しかし最終的には政治的な決断を菅総理大臣がなされて東京では無観客でオリンピックが開催されました。そしてテレビを介して多くのアスリートの躍動する姿を見ることができて、私自身は幸せな期間でした。またアスリートの方々のコメントを見ると、多くの選手達がオリンピック開催に尽力された方々への感謝を述べられています。多くのアスリートは20~30代と思います。自分のその年代の頃を思いまだすと気恥ずかしくなってしまいます。仕事に慣れて、いろんなことが出来るようになって自分に自信がつき、目の前のことに積極的に取り組む一方、それがいろんな人達のサポ―トの上でなりたっていることは全く思い至りませんでした。各競技で世界トップレベルの鍛錬をしてきた選手たちが、この東京オリンピックを介して人間的にさらに大きく成長したように思いますし、そのような選手たちの姿をみることができて幸せでした。8/24からはパラリンピックが開催されます。いろんなハンディキャプを乗り越えて戦う姿勢をまた見ていきたいと思います。

 一方新型コロナウイルス感染の拡大はまだまだ止まりません。佐賀でも報告数が増えてきています。デルタ株に代わってきて感染力がさらにアップしている為かとも思います。ワクチンの供給が滞り、若い世代の中にはまだ打つことができていない方も多数おられます。接種会場の予約もいまだ出来ていない状況のようです。8/8(日)には接種会場でのワクチン接種のお手伝いをしてきました。佐賀市役所の方々、医療系の各職種の方々など多数の方々が関わっています。ワクチンをまだ打てていない皆さん、いろんな方々が皆さんの命を守るために努力しています。焦らずもうしばらくお待ちください。

2021年08月11日
いよいよオリンピック

2021年も後半になってきました。いよいよオリンピックも開催間近となりました。コロナが影を落としているせいか、オリンピックの誘致が東京に決まった時の高揚感は見る影もなく、『さあオリンピックだぁ』と浮かれ気分になれないのは私だけではないようです。東京では無観客での試合になってしまいました。池江選手の復活など感動することもあり、ただただ日の丸を背負って出場する選手のみなさんには思う存分力を発揮してもらいたいものです。スポーツには大きな力があります。普通の人間ではできないようなことをアスリートはやってみせ楽しませてくれます。最近のメジャーリーグの大谷選手の活躍にはワクワクしています。100年前のベーブルースと比べられるような活躍には驚きです。以前ソフトバンクと日ハム戦をヤフードームに観戦に行きました。その時に大谷選手のレフトスタンドへ流し打ちのホームランを見たのは良い思い出です。

今日も大谷選手はホームランを打ちました。彼のホームランを見ると、『また打った!よし自分も頑張ろう』という気になります。日本ではイチロー選手が2001年に新人でいきなり首位打者、盗塁王、MVPをとった時も大騒ぎでしたが、それを彷彿とするような大活躍です。すでにその実力で世界に衝撃を与えていますので、今はただケガだけはして欲しくないと思います。

2021年07月10日
コロナワクチン接種始まりました。

新型コロナワクチン接種が当院でも始まりました。

まずは医療従事者へのワクチン接種があり、当院の職員も5/22までにワクチン接種を終わりました。その後5/24より当院での75歳以上の当院かかりつけの患者さんへのワクチン接種が始まりました。まずは自分たちがワクチンを打つことで、今後患者さん達への説明の際に参考になりました。筋肉注射は思ったほど痛くないけど、接種後の筋肉痛は高頻度にありました。また確かに2回目の接種後の副反応の頻度はさらに多く、38℃を越える発熱や頭痛等がみられた職員もいました。しかしそれも3日ほどで改善し、報告通りでした。若い人に副反応の程度や頻度が多いとの由で、実際私が当院の職員ではダントツで高齢ですが、軽い筋肉痛、頭痛のみで、自分が若くないと教えられたようで少し複雑でした。5/24より開始しました75歳以上の高齢者の患者さんへの接種も1週間大きな問題なくほっと安心しております。5/27からの65歳以上のワクチン接種予約時には全く電話がかからず、また電話がかかったのは良いけど、早々に予約枠が埋まりお断りすることが多くて誠に申し訳ないと思っています。6/21(月)15:00より当院での第2次のワクチン予約受付を行いますので、どうぞご安心ください。また早めの接種をご希望の方は集団接種枠が拡大し、早期の接種が可能となっています。佐賀市のホームページをご参照ください。政府の尽力で日本にはワクチンは充分ありますので、どうぞ皆さんパニックになられないようにしてください。

またとにかくワクチンを打てば安全という訳ではなく、今までのように3蜜回避、マスク着用、手洗い、うがいの励行が最も基本であることは変わりません。無用に恐れることなく淡々とワクチン接種の順番をお待ちください。

2021年05月30日
佐賀県よりエール支援金を頂きました。

小さなクリニックですが、佐賀県よりエール支援金を頂きました。ありがとうございました。

職員一同感謝します。頂きましたメッセージにはすこしジーンとしました。飲食業界、観光産業の方々を始め沢山の方々が大変つらい時期をお過ごしのことと存じます。どうぞ皆さまご自愛ください。

いよいよ佐賀でもコロナワクチン接種が始まります。開院以来、職員みんなで協力して、できることをコツコツとやってきました。その姿勢は変えず、コロナワクチン接種もできる範囲で協力していくつもりです。

年をとると親父が常日頃言っていた言葉をよく思い出します。『カミソリにならずにナタになれ』と父は学生達や弟子達に言っていました(父は大学で教えていましたので)。いわくどんなに切れるカミソリもさびついてしまったら使えない。さびても使い続けることのできるナタのような研究をしなさいと教え子たちに伝えていました。兄からは『医者になって、どの科に行くかを迷ったら、今流行りの科とか、稼げる科ではなくて、自分のやりたい科に行った方がいいぞ、好きなことだったら頑張れるやろ』と言われたことも胸に残っています。義父からは『開業医は常に患者さんとともに在れ』とも教えられました。その他いろんな人たちからもらった言葉が今の自分を形成しています。明日からまた頑張ります。

2021年04月18日
新型コロナワクチンについて分かってきたこと 忽那賢志先生のブログより

佐賀でもいよいよコロナワクチンの接種が始まりました。現在基幹病院の医療従事者へのワクチンは開始されており、今後は高齢者へのワクチン接種が始まります。ちなみに私達開業医はまだですが、4月末には始まる予定の様です。さていつも参考にさせてもらっている忽那賢志先生のブログよりワクチンについての記載がありましたので、要約を載せます。ご興味があるかたは本文を見てください。

 

日本国内で承認後に明らかになってきた新型コロナワクチンに関する最新知見

・現時点で国内で承認されているのはファイザー/ビオンテック社が開発したmRNAワクチンという種類の新しい技術を用いたワクチン。

このファイザー社のmRNAワクチンはランダム化比較試験という最も強い科学的根拠となる臨床研究によって、プラセボ群と比較して発症予防効果95%という非常に高い効果が示された。「発症リスクが、20分の1になる」とも言える。3,950人の医療従事者、ファースト・レスポンダー(救助隊・救急隊・消防隊・警察など)、エッセンシャル・ワーカーを対象に、13週間連続で毎週新型コロナウイルスのPCR検査が実施されました。

その結果、症状の有無にかかわらず、新型コロナワクチンの2回の接種から14日以上経った人は90%の感染予防効果が示された。

ワクチン接種者が感染しにくくなる、ということは、接種者がその周りの人に感染を広げる可能性が低くなる、ということ。

新たに分かったこと② 接種半年後も十分な効果を保っている

新たに分かったこと③ 変異株にも効果がありそう

新たに分かったこと④ 日本人での副反応も想定内である

特に2回目の接種後は、3割以上の人に接種翌日に37.5度以上の発熱が見られるなど、全体的に副反応の頻度が高くなっています。若い人の方が発熱などの全身症状が出やすいようです。

・またアナフィラキシーについては、海外の報告よりも頻度が高いようですが、適切に対応し軽快していることから、大きな懸念とはならないと考えて良いとのことでした。

 

 

2021年04月18日
コロナワクチン接種

本邦でもワクチン接種が始まる予定ですが、外来においでになる患者さん方々もワクチンへ期待と不安を口にされます。

以前より見ていました感染症専門医の忽那賢志先生(国立国際医療研究センター)のブログが非常によくまとまっており参考になりましたので、要約を下記にまとめました。

 

・海外ではファイザー社のワクチンとモデルナ社のワクチンが承認され接種が開始された国が増えてきて、「発症リスクが、10分の1になる」と考えられている。

・ワクチンの効果には、発症を防ぐ効果とは別に「重症化を防ぐ効果」も期待される。

・今回のワクチンも基本的には安全性に大きな問題はないと考えられるが、どんなワクチンであっても100%安全なものはなく、軽微なものも含めるとほとんどの人になんらかの副反応は起こり得る。

・最も頻度が高い副反応は注射した部位の痛みで、どちらのワクチンも6〜9割くらいの人で痛みを訴え、特に接種後12~24時間は痛みが顕著なようである。さらに、臨床研究に参加した人の約1%が「重度の」痛みであったとのことで、インフルエンザワクチンなどと比べてもかなり痛いワクチンだと思われる。

またワクチンを接種した部位はしばらく赤く腫れ、しこりができることがある。だるさや頭痛も比較的一般的な副反応のようですが、高熱が出ることは多くはないようだ。

これらの副反応は一般的に数日以内に消失し、解熱薬にも反応する。

一般的に、副反応は高齢者よりも若年者の方が多く、2回目の接種では1回目よりも多くの副反応が起こるようである。

・最も懸念される副反応はアナフィラキシー反応などのアレルギー反応。

アメリカやイギリスで接種が始まってからアナフィラキシーの事例が報告されています。

・おおよそ10万人に1人程度と報告されています。

インフルエンザワクチンなど一般的なワクチンのアナフィラキシー反応の頻度は「100万人に1人」程度とされていますので、それと比べると頻度は高いと言える。しかし、例えばペニシリンという抗生物質では5000人に1人くらいの頻度で重度のアレルギー反応が起こるのと比べると、決して頻度が高いわけではない。アナフィラキシー反応を起こした方の多くはなんらかのアレルギーがあったようです。

71%の人で接種15分以内、86%の人で接種30分以内にアナフィラキシー反応が出現しており、ワクチン接種後30分程度は慎重に様子を見る必要がある。なお、このアナフィラキシー反応を起こした方々は皆さん退院されており、迅速に、適切に対応すれば命に関わることはほとんどない。

・アレルギーをお持ちの方は、接種するかどうか医師と相談して決めるように

・現時点でワクチンの副反応の全てが分かっているわけではなく、特に長期間経過してから明らかになる副反応については今後明らかになる可能性もある。しかし、長期間経過してから現れる副反応は稀。

・新型コロナワクチンの臨床研究は2020年の夏以降に実施されているものですので、どれくらい効果が持続するのかについては情報がない。今後明らかになってくるだろう。

・これまでに報告されているワクチン臨床試験の結果では、新型コロナの発症を防ぐ効果は示されていますが、無症候性感染(症状がないけど感染している状態)に関する情報については不足している。

・ワクチンを接種して防げるのは感染そのものではなく、症状が出ることを防げるだけで感染はしてしまうのではないかという懸念は残っている。

そういう意味では、ワクチンが無症候性感染をも防ぐことがはっきりと分かるまではマスクの着用、3密の回避、こまめな手洗いは継続する必要がある。

 

以上です。ご興味があるかた忽那賢志先生(yahooニュース)でぐぐってください。まずは医療従事者へのワクチン接種がそうそうに始まる予定です。日本人は完璧主義の方が多いのか、HPVワクチン接種に関しても副作用を恐れて世界からとても遅れています。リスクと得られる恩恵(ベネッフィット)の差が大きければ大きいほど良い医療ともいえます。そういう意味では今回のワクチンはどのくらい痛いのかわかりませんが、私も打つ予定にしています。どうぞ不安感を煽るようなマスコミ報道をうのみにせず、冷静にリスクをよく見極めてご判断ください。

2021年02月11日
新年のご挨拶

明けましておめでとうございます。昨年は年明け早々からコロナで始まり、コロナで終わった1年でした。コロナはまだまだ治まる気配もありません。東京では医療崩壊が現実味をおびてきました。佐賀はまだまだ少ないですが、どうぞ3密を避け、会食の自粛の継続をお願いします。当院は1月4日より開院します。佐賀はまだコロナ感染は少ないのですが、風邪様症状がある方、コロナ感染された方との接触歴のある方は電話をまずお願いいたします。現在PCR検査は以前に比べて検査が容易になっています。しかしPCR検査の陽性率は7割(3割は見逃すということ)、偽陽性(本当は感染してないのに陽性にでる)もあるということを是非ご理解ください。ご不安のある方はご連絡ください。

小さなクリニックですが、今年も背伸びすることもなくできることを淡々とやっていきます。どうぞ今年もよろしくお願いいたします

2021年01月01日
福岡県のコロナ警報

福岡県でコロナ警報がでました。福岡は佐賀の隣であり、他人事ではありません。

 

福岡県新型コロナウィルス感染症調整本部で医療調整を行っている、九州医療センター救命救急センターの野田英一郎先生からのメールです。ぜひご一読ください。

 

 本日、本県に福岡コロナ警報が発動されました。本来この警報は医療機関に対し、病床逼迫の可能性が出てきたため病床の拡充をお願いする目的に使われているものです。入院している患者さんの数については確保している病床の26.9%、重症病床の12.2%しかおられません(12/10時点)ので、現時点でコロナ病床が逼迫しているわけではありませんが、読んでいただいている皆さんにお願いがあります。

「今年は大勢での忘年会、会食は控えてください。」

理由は以下の通りです。例によって長文になってしまいました。ご容赦ください。福岡コロナ警報の基準である25%が意味するところは、第2波の速度で入院が必要な患者が増えた場合、1週間後には入院調整が困難となり、入院することができずに待機する人が出てくるということです。そのためコロナ警報により、今まで準備病床とされていた病床を順次コロナ専用に転換するよう医療機関にお願いしたところです。では1週間後に必ずコロナ患者さんのために空けられるかと言うと、そういう訳ではありません。それは今現在そのベッドには他の患者さんが入院しているからです。退院を早めてもらい、不急の入院を控えてもらうことでベッドに空きを作るのです。第1、2波の時は病床に若干の余裕があり、空床を準備することができました。コロナ患者さんを受け入れている病院は救急病院でもあります。どの病院もコロナ病棟以外に残された病棟で通常の入院(がんの手術や検査入院など)と救急入院(肺炎、脳卒中、心筋梗塞、交通事故など)の対応をしています。冬場はこの救急入院が非常に増える時期です。今残された病棟はほぼ満床状態で、なんとかやりくりしています。コロナウィルス感染症の厄介なところは同じ病室、病棟にコロナ感染症以外の病気の患者さんを入院させることができないことです。そのためコロナ専用病棟、病室を作らざるを得ないのですが、当然その分、通常入院、救急入院にしわ寄せが行きます。どちらの患者さんも入院する病院がなくなった時、それが医療崩壊です。入院できずに亡くなる患者さんも出てくるでしょう。治療が受けられずに病気が進行する方も出てくるでしょう。

 

どうすれば防げるでしょうか?

 入院できるベッドを増やす?

 連日報道されているように、コロナ専用病院でさえ離職者が出ています。新たにコロナ専用の病棟を増床した病院でもスタッフが集まらず苦労しています。ベッドを増やすだけではダメなんです。

 

 唯一の方法は新規陽性者を減らすことです。どうやったら減らせるのか?当然かからないに越したことはありませんが、これだけ陽性者が増えてくると、どこでかかったのかが分からなくなります。かかってしまうことは逃れようがないかも知れません。

ただ一つ明らかなことがあります。(ヒトからヒトにうつる)感染症は「人と人が接触しない限りうつらない」、ということです(触る、触れるという意味ではありません)。人が1人で生活し、誰とも接触しなければ感染症はうつりません。と言うことは、この感染症の潜伏期間が2週間と言われていますので、今陽性となった方は2週間以内に別の方からうつされるような接触の機会があったと言うことです。同様に今から人にうつす、人からうつされるような機会が減らせれば2週間後には必ず感染は収束に転じると言えます。この原則で考えると、前回も書きましたが、第1波、第2波が終息したのは皆さんが努力して、接触機会を減らしてくださったからなのです。

 ただし、この病気のもう一つ厄介なところは症状が出る前から感染力があること、症状がなくても非常に強い感染力を持った方が出てくることです。ですので、かかったから人との接触機会を減らせばいいのではなく、誰しもが接触機会を減らさなければならないのです。社会生活を送るために接触をなくすことは不可能です。ではどの接触を減らせばいいのでしょうか?

 接触機会の中でリスクが高いと言われているのは、4月から言い続けております3密ですが、特に場面としては会食と考えられています。会食をきっかけに家庭内や医療機関、介護保険施設に広がっているのが今の状況です。

 一人暮らしされているみなさんはコロナ禍の中、毎日1人で食事をされている方も多いでしょう。人と会って楽しい食事をすることでストレスも解消できていたところ、この自粛生活でストレスが溜まっていることと思います。もし会食をするのであれば、普段よりもテーブル数や席数を減らしたり、パーティションを設けていたり、個室のあるお店で少人数で楽しんでください。

 これからの時期、例年であれば忘年会が楽しみではありますが、今年だけは忘年会を忘れてください、明るい2021年を迎えるために。

 気をつけていたにも関わらず、少しでもいつもと体調が違う、と思った時には出社、登校は控えてください。そして早めに検査を受けてください。職場の方は休むことを快く認めてください。もし陽性であることが分かったら、周りの方にうつさないためにも宿泊療養施設に入所してください。職場、学校の皆さんは、早く言ってくれてありがとう、と大きな気持ちで受け入れてください。かからないように十分気をつけていたのにかかったのですから。

皆さんのご理解とご協力をお願いいたします。

2020年12月16日
丁寧に考える新型コロナ(岩田健太郎先生著)を読んで

新刊の岩田健太郎先生の『丁寧に考える新型コロナ』を読みました。

その道のプロのお話は得るものも多くためになりました。以下私なりの要旨を記します。ご興味のある方は是非本書のご一読をお勧めします。

・『なぜ日本では(第一波の)感染者数も死亡者数も少なかったのか』に関して

日本人の衛生意識の高さ、マスク着用率の高さ、協調性を重んじる国民性など自画自賛の情報がネットではあふれていますが、その前に日本だけ少なかったわけでもないことを明示されました。

国別の単なる感染者数の比較、人口100万人あたりの感染者数の比較、一方人口当たりの感染者数が少ない国の比較から決して日本だけが感染者数が少ないわけではないこと。

感染者数の比較に関してはそれぞれの国の検査体制の差もありますので、人口当たりの死者数での比較が重要とされました。その上で欧州・南北アメリカ大陸で死亡リスクが高くアジアの多くの国で低いことが示されています(世界で最初に感染拡大をした中国でさえ、その死亡率は低いことに驚きです)。その上で『日本だけが特化して新型コロナウイルス対策でうまくいった』と断言するデータはどこにもない。またアジア諸国、オセアニアの国(オーストラリア、ニュージーランド)が欧米諸国よりも感染対策が上手くいったのは事実である。しかし何故かという疑問に対しての著者の考えは『単純にスタート地点が違っていたから』というものです。患者が少なかった。これが日本の対策が上手くいった最大の理由とされています。確かに各地で散発的なクラスターが発生しましたが、それを追跡、捕捉することに成功し続け、プリンセス号は単に船内に隔離していたから船外に感染が拡大しなかっただけである。一方ヨーロッパ、アメリカでは初動が遅れ、スタート時点で大量の感染者が発生していたということがあげられています。

つまりアジアの文化、風土、歴史は関係なく、最大の要因は『運がよかった』ということと述べられています。

・PCR検査について

 PCR検査のキャパシティとPCR検査の実施は別問題であること

PCR検査を火災報知器を例えとして、火災報知器はどこでも必要なのだが(キャパシティ)、それをどこでも鳴らすのはナンセンス(実施は感染者が多ければ沢山する必要はあるが、感染者が少なければ検査そのものが不要)ということは理解できました。

一般にPCR検査の感度は70%と言われます。つまり10人の感染者のうち7人しかPCRでひっかかりません。3人は感染しているのにPCRではひっかかりません。これが偽陰性です。つまりウイルス量が少ない場合は増幅しても一定数にならず陽性とならないことは理解できるかと思います。一方疑陽性とは感染がないのに陽性になってしまうというものです。ウイルスがいないのに陽性になることはあるのでしょうか?これは検体混入や過去の感染ですでに死んでいるウイルスを拾ったりなどの可能性があるようです。最近では体操の内村航平さんが疑陽性だったことが思い出されます。このように万能でないPCR検査をやるべきとか絞ってやるという議論はまずその前提条件を考えずに議論をすることはナンセンスということです。

・日本はどうしたら第2波(現在は第3波)に対応できるのか?という提言

『水』がコップ1杯のときはなんでもなく、バケツ1杯でもどうということはないが大雨、洪水、台風や津波になると甚大な被害をもたらす『水』同様、コロナの問題はその『量』に大いに依存する。よって大事なのは量を増やさないこと。つまり流行早期を見逃さずに察知する。察知して、検査して、診断し、濃厚接触者を探してモニターする。数が増える前に抑え込む。

PCR検査をするかしないかは状況が決める。必要があれば大量の検査を、流行が起きていなければ検査は必要なしとの著者の意見は納得です。そこで強調されていたのは事前確率の見極めです。そのために大事なのは患者さんを理解する能力、病歴聴取との意見は大いに納得です。

つまり状況判断=適切な事前確率の設定があってこそのPCRの検査の価値やマスクの必要性も意味も設定できるということです。この状況判断が今の医療機関に求められることと思います。そしてそのためには医療者は丁寧な病歴の聴取が感染症診療の基本と述べられていました。病歴(患者さんから教えていただく情報)が医療の基本ということは全くその通りだと大いに納得しました。

また感染者の発生を抑える方法は『感染経路の遮断』が一番大切で、その方法としてはマスク、3蜜回避を始めとするソーシャルディスタンス、ドアノブの消毒等繰り返しTVなどで言われていることと変わりません。私達にできることはまずは状況判断、佐賀市では現在コロナ感染の報告はわずかです。この状況で過大に恐れる必要はありません。『寒気がするから、微熱があるからコロナではないか?』と過大に心配してPCRをする必要はないのです。むろん『佐賀市はコロナ感染は少ないから大丈夫』と油断するのは厳禁です。佐賀から福岡に通っている方々も沢山いますから、福岡での感染拡大が拡がれば佐賀でも感染が拡がることは考えられます。しかし今はソーシャルディスタンスを常に意識した生活を送っている限りは現在の佐賀市でコロナ感染リスクは極めて低いという事実をしっかりと理解しておけばよいと思います。その中で微熱、咳などの症状がでればまずはかかりつけ医へ電話でご相談ください。

野村克也さんは幾多の名言を残されましたが、『勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし』という名言があります。日本を含めアジア諸国は運もあり、前半は不思議の勝ちをしたのかも知れませんが、現在のコロナ感染の急速な増加は、ある意味では負けているのかもしれません。それには理由があるはずです。基本に立ち返って無意味に恐れるのはなく正しく恐れる必要があります。いつも書いていることですが、不幸にも感染してしまった方々へのバッシングは厳につつしみましょう。明日は我が身です。

2020年11月23日
今年も菊を頂きました。

開業して4年が過ぎ、定期的に来ていただく患者さんも少しずつ増えてきました。そんな患者さんたちにときどき頂き物をします。ピーマン、ラッキョウ、玉ねぎ、お米など、これがまたおいしいのです。職員みんなとありがたくいただいています。最近は趣味で育成されている菊を頂きました。昨年もいただきましたが、入り口に置いていますので、ぜひ受診の際に見て頂ければと思います。こんなときに開業して地域のかかりつけ医という仕事を始めてよかったなぁと思います。頂き物をしたからではなく、このクリニックが地域の皆さんに少しずつ受け入れていただいていると実感するからと思います。

話は変わりますが、先日のためしてガッテンでリモート会議が盛り上がらないという話題がでていました。その際重要なのは、画面と目線が違うということと、話を聞く方のうなずきが足らないというこがあげられていました。無意識のうちにする手の動きもコミュニケーションには大事というお話もありました。『相手の目を見て話しなさい』とは子供のころから言われていたことですが、うなずきなどのリアクションがいかにコミュニケーションに大事なことかということを教えていただいたように思います。医師会が現在の医療は対面が基本で、オンライン診療は例外的なものと位置ずけているのは、対面でえられるものが多く、またそれが患者さんの満足度にもつながるという考えもあるものと思われます。しかしWith コロナの今は、今後の診療スタイルも変わらざるを得ない部分もあると思います。

地域の皆様に少しずつ受け入れていただいていることに安住せず、今後も地域のニーズに可能な限り答えていけるように努力したいと思います。

2020年11月14日
肺炎球菌ワクチンに2種類あるのをご存知ですか

肺炎球菌は小さな子供や高齢者には重症肺炎を起こすリスクが高いとされています。また慢性的な肺疾患、糖尿病、そのほか心臓、腎臓、肝臓の疾患を持っている方や抵抗力の弱い方は重症化しやすいと言われています。ご存知の方も多いと思いますが、肺炎の原因の3割程度を占めるこの肺炎球菌に対する肺炎球菌ワクチンの定期接種が平成26年より開始され、65歳から5歳刻みの方々に公費より助成がでています。この肺炎球菌ワクチン(ニューモバックスNP)は23種類の肺炎球菌に有効なワクチンですが、その予防効果は5年で接種から5年たちますと再接種が勧められています。じつは肺炎球菌ワクチンにはもう1種類あるのをご存知でしょうか?プレベナー13といいます。こちらは乳幼児にも使えるように開発されたワクチンで、13種類の肺炎球菌に有効でうち12種類はニューモバックスNPと共通です。ニューモバックスNPはリンパ球のB細胞を刺激して23種類の肺炎球菌の型の抗体を作るワクチンです。残念ながら5年程度でこの抗体を作る力が減弱します。一方プレベナー13はリンパ球のT細胞を刺激してB細胞に必要な抗体を作らせます。これを免疫応答といいます。いわゆる戦い方を獲得するので、その効果は一生持続するといわれます。

公費助成による定期接種となっているニューモバックスNP、自費接種となっているプレベナー13どちらが優れているという訳ではなく、それぞれの長所短所がありますが、両ワクチンの接種が肺炎球菌予防には効果的とされています。ではとのような投与スケジュールがよいのでしょうか?

  • ・どちらも接種したことがない高齢者の方はまずはプレベナー13を接種しその6カ月以上後にニューモバックスを接種する
  • ・定期接種の対象年齢であればまずニューモバックスNPを接種しその1年以上の間隔を空けてプレベナー13を接種する

新型コロナ感染が世界中で猛威をふるっています。比較的患者数の少ない佐賀県でもまた第2波、第3波がくると思われます。新型コロナ感染でもっとも注意すべきは肺炎です。このため、現在皆さんが励行されている、手洗い、うがい、3密回避とともに、重症化の予防効果のあるインフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチン(2種)の接種は是非しておくべきと思われます。不明な点はご相談ください。

2020年10月25日
こんな夜に野茂英雄が読みたい

8月のNumberは野茂英雄さんの特集でした。1995年に矢をもておわれるように批判されながら渡米しドジャーズとマイナー契約(年棒1億4000万から980万へ)、トルネード投法で活躍し、新人王を獲得しました。いまではイチロー、ダルビッシュ、前田、大谷選手などの日本の超一流選手でMLBでも活躍するのは、日々のニュースで普通に見ることがあります。しかし今から25年前、日本人はMLBでは通用しないといわれていました。そんな中での大活躍に胸を熱くしたことを覚えています。パイオニアとしても苦労もあったと思いますが、記事を読みますと、いろんな人たちの支えがあったことがわかります。一方マスコミを中心とする彼への扱いは日本を出る際はとても批判的であったのが、彼が成功すると、とたんに手のひらを返すように変わったこともよく覚えています。寡黙な野茂さんの性格にもその一因はあるのかもしれませんが…。エスニックジョークという国民性を揶揄するブラックジョークに、日本人には『他の人はみんなやっていますよ』というと行動するというものがあります。確かに回りを見回す国民性はあります。だからこそ、その枠にはまらず孤高をつらぬいて自分の道をゆく人たちに憧れや尊敬をおぼえるのかも知れません。ただ現在の野茂さんは肥満がめだつようですので、健康管理には気を付けていただきたいものですが…。Numberは待合にありますので、ご興味のあるかたは待ち時間に手にとってみてください。

2020年09月21日
安倍晋三総理大臣辞意表明

昨日は驚きのニュースが入っていきました。安倍晋三という政治家は、53歳という若さで総理大臣に昇りつめ、持病でわずか1年で突然の辞職で地獄を見た後、不死鳥のように自民党総裁に再選し、選挙で大勝した後総理大臣に返り咲きました。その後7年をこす最長政権を維持しました。国民には急な辞任表明に見えますが、ご本人は、体調不良の中、すこしでも良いタイミングでの表明だったのだと思います。2/3を超える選挙の大勝にも関わらず、憲法改正を急がず、国民に嫌われる消費税の増税を2回もやりとげるなど、民主主義を尊重し、自分の信念に対して強い意思を持った稀有の政治家だと思います。若い頃から潰瘍性大腸炎という難病と闘いながら政治家人生を送られてきました。憲法改正、拉致問題の解決など、道半ばでの辞任に忸怩たる思いがあると思いますが、今はただ、早く後継に責任を渡して一刻も早く十分な療養をしていただきたいものです。

2020年08月29日
暑さ指数

暑さ指数をご存知ですか?暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度):Wet Bulb Globe Temperature)は、熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標です。 単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、その値は気温とは異なります。暑さ指数(WBGT)は人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい ①湿度、 ②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、 ③気温の3つを取り入れた指標です(環境省の熱中症予防情報サイトhttps://www.wbgt.env.go.jp/wbgt.phpより)。暑さ指数(WBGT)が28℃(厳重警戒)を超えると熱中症患者が著しく増加するデータがあります。コロナで例年とは様変わりしたお盆になるかと思いますが、温暖化によると思われる8月の暑さは変わりません。8/13には暑さ指数が31℃をこえるようです。ご高齢の方々は住居内にいても熱中症が起こります。冷房の活用、定期的な飲水を心がけてください。

2020年08月12日
半沢直樹いいですね

新シリーズの半沢直樹の第4話を見ました。日本人は昔から勧善懲悪が大好きです。古くは水戸黄門シリーズ。『人生楽ありゃ苦もあるさ~』あのテーマ曲は子供のころよく歌いましたが、いまだに懐かしく思います。現代版の勧善懲悪とでもいいますか、半沢直樹の新シリーズとても楽しみにしていました。池井戸さんの本はおおむね読んだように思います。共通するのはモノづくり日本の現場でまじめに一生懸命働く人たちへの応援歌のようにも思います。ルーズベルトゲーム、下町ロケットなど個人的にはTV番組の方がより引き付けられます。これは脚本家や一流俳優の方々の力だと思います。今回の第4話もとても引き付けられました。やられたらやり返すという激しいところが、普通の私達にはなかなかできないことなので、そのことに対する憧れもあるのかもしれません。第4話の最後に半沢直樹が職場の若い仲間に贈る言葉はとても身に沁みました。みんながそれぞれの立場で頑張ることを教えてくれたようにも思い、明日からの勇気をもらいました。TV番組で勇気をもらうのは軽すぎるといわれるかも知れませんが、根が単純だからそれでいいと思っています。

コロナの感染はとどまるところを知りません。Go toキャンペーンが今後どういう評価になるかわかりませんが、確かに仕事が激減して困っている人々も沢山おられるので、政府も苦渋の決断をされたのだと思います。総理は孤独に耐え、過大なストレスの中で執務をされていることでしょう。お身体には気をつけていただきたいものです。Withコロナの時代です。どうぞ皆さま携帯には接触確認アプリを入れて、日常ではソーシャルディスタンスをとり、こまめな手洗い、うがい(イソジンでなくて十分です)をしましょう。不幸にも感染した方々への批判は厳につつしみましょう。明日は我が身です。

2020年08月10日
大雨

緊急事態宣言解除を受け、日常がようやく帰ってきつつあるようです。しかし東京のCOVID19感染者の増加は極めて心配です。さて先週の大雨は佐賀には大きな被害をもたらしませんでしたが、熊本の球磨川氾濫により町が冠水している映像はショッキングなものでした(写真参照)。被災地の復興、この自然災害でお亡くなりなった方々のご冥福をお祈りいたします。とくに特別養護老人ホームで多数の方々がお亡くなりになったことは驚きでした。以前御高齢の方々が入所している老人保健施設で定期的に回診していたことがあります。医師の仕事は熱発者の診察や、嚥下状態の確認等、健康管理が主体でした。日々の生活はいわゆる介護福祉士やヘルパー等の資格をもつ方々の毎日の気配り、目配りなどの献身的な介護によってかろうじて維持されている状態でした。一般に特別養護老人ホームには要介護3~5の方々を中心に入所されています。いわゆるほぼ寝たきりの方々が多数おられる場所ですので、介護スタッフはどこでもギリギリの状態で現状を維持している状態です。そんな中今度の大雨による被災で多数の犠牲者をだした特養のスタッフの方々の気持ちはどうでしょう?スタッフの方々も被災されていることと思います。どうぞご自身を責めることなく、まずはご自身、ご家族の安全そして、みなさんを待っている方々のケアに専念していただければと思います。TVの報道番組で、自然災害の専門家の方が、このような自然災害に対する備えの考えを、素人の医療や福祉で働いている人たちに持ってもらうのは困難であり、自分たちがそのような場面を想定して前もっての備えを説いて回るべきだったと反省の弁を言われていたのはすごく共感しました。私達の小さなクリニックでも、実際の自然災害にどう対処するのかのマニュアルはまったくできていませんので準備しなければと思います。まだまだ雨は続くようです。どうぞ皆さま佐賀は安全と過信せずご注意ください。

2020年07月13日
乳癌サブタイプと乳腺病理

昨年病理で一緒に仕事をした山口倫先生(久留米医大学医療センター病理准教授)から本を頂きました。昨年秋に出版された本です。20年前、私のいた久留米大学第一病理学教室は教室全体で肝がんの研究を主として行っていました。彼は肝がんで学位論文やそのほか幾つかの論文をHepatology という肝臓では国際的に評価の高いjournalなどに書いたあと、自分のライフワークとして乳癌の病理をコツコツと勉強していました。教室には彼に乳癌の研究を指導できる先輩はおらず、文字通り一人でコツコツと研究を続けていました。頑張っている人には手助けをしてくれる人がでてきますが、他大学の乳癌病理の高名な先生たちにも可愛がられ、なにより教室からは乳癌の切除症例の多い久留米総合病院(旧久留米第一病院)の症例を多数診断する場を与えられ、めきめきと実力をつけていきました。その彼がこの度、『乳癌サブタイプと乳腺病理』という本を書きました。乳癌は、悪性度の判断がなかなか難しいことが多い癌です。一般には癌の診断には細胞異型、構造異型という2つの尺度で判断します。1つ1つの細胞の顔つきを見るのが、細胞異型。癌も正常組織に類似した構造がみられますが、その構造が破壊されているかどうかを見るのが構造異型です。ここに免疫染色という癌が発現する蛋白を染めた標本の評価を加えてその癌の特徴を示した本です。乳癌は構造異型が比較的軽度なものが多く、癌の診断に難渋することもよくあります。病理という仕事は癌の最終判断をする仕事です。病理を知らない臨床医は病理のいうことを盲目的に信じてしまいますし、臨床を知らない病理医は標本だけ見て臨床では考えられない診断をつけたりすることがあります。人は必ず間違いをおかしますから、反省会をします。切除した症例の組織と、切除する前の画像を対比したりするのが、いわゆる術後カンファランスという反省会です。多くの大学病院や、大学病院ではなくても病理医がいる病院ではそのようなカンファランスを通常業務の終わった後に外科、内科、放射線科、病理医が集まって、その症例の検討を行い、反省すべき点は反省し、各々のスキルアップにつとめます。それが次の患者さんの役に立つと信じて。その際の病理医は最終診断者ですから裁判でいえば裁判官の役割でしょうか?しかしそのような反省会で病理医は一人しかおらず、内心は不安におののきながら反省会に参加します。そんな病理医にとって、乳癌症例では、彼の本は非常に手助けになることでしょう。また術前診断をする臨床医にとっても大きな手助けになる本だと思います。昔の格言に内科医は何でも知っているが何もしない、外科医は何も知らないが何でもする、精神科医は何も知らないし何もしない、病理医は何でも知っており何でもするが遅すぎる。今の時代にはこの格言は当てはまらないと思いますが、彼のこの本が、遅すぎるという病理医とは真逆の立場になるのではないかと思います。山口倫先生のますますのご活躍を祈念します。

2020年06月01日