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大雨

緊急事態宣言解除を受け、日常がようやく帰ってきつつあるようです。しかし東京のCOVID19感染者の増加は極めて心配です。さて先週の大雨は佐賀には大きな被害をもたらしませんでしたが、熊本の球磨川氾濫により町が冠水している映像はショッキングなものでした(写真参照)。被災地の復興、この自然災害でお亡くなりなった方々のご冥福をお祈りいたします。とくに特別養護老人ホームで多数の方々がお亡くなりになったことは驚きでした。以前御高齢の方々が入所している老人保健施設で定期的に回診していたことがあります。医師の仕事は熱発者の診察や、嚥下状態の確認等、健康管理が主体でした。日々の生活はいわゆる介護福祉士やヘルパー等の資格をもつ方々の毎日の気配り、目配りなどの献身的な介護によってかろうじて維持されている状態でした。一般に特別養護老人ホームには要介護3~5の方々を中心に入所されています。いわゆるほぼ寝たきりの方々が多数おられる場所ですので、介護スタッフはどこでもギリギリの状態で現状を維持している状態です。そんな中今度の大雨による被災で多数の犠牲者をだした特養のスタッフの方々の気持ちはどうでしょう?スタッフの方々も被災されていることと思います。どうぞご自身を責めることなく、まずはご自身、ご家族の安全そして、みなさんを待っている方々のケアに専念していただければと思います。TVの報道番組で、自然災害の専門家の方が、このような自然災害に対する備えの考えを、素人の医療や福祉で働いている人たちに持ってもらうのは困難であり、自分たちがそのような場面を想定して前もっての備えを説いて回るべきだったと反省の弁を言われていたのはすごく共感しました。私達の小さなクリニックでも、実際の自然災害にどう対処するのかのマニュアルはまったくできていませんので準備しなければと思います。まだまだ雨は続くようです。どうぞ皆さま佐賀は安全と過信せずご注意ください。

2020年07月13日
乳癌サブタイプと乳腺病理

昨年病理で一緒に仕事をした山口倫先生(久留米医大学医療センター病理准教授)から本を頂きました。昨年秋に出版された本です。20年前、私のいた久留米大学第一病理学教室は教室全体で肝がんの研究を主として行っていました。彼は肝がんで学位論文やそのほか幾つかの論文をHepatology という肝臓では国際的に評価の高いjournalなどに書いたあと、自分のライフワークとして乳癌の病理をコツコツと勉強していました。教室には彼に乳癌の研究を指導できる先輩はおらず、文字通り一人でコツコツと研究を続けていました。頑張っている人には手助けをしてくれる人がでてきますが、他大学の乳癌病理の高名な先生たちにも可愛がられ、なにより教室からは乳癌の切除症例の多い久留米総合病院(旧久留米第一病院)の症例を多数診断する場を与えられ、めきめきと実力をつけていきました。その彼がこの度、『乳癌サブタイプと乳腺病理』という本を書きました。乳癌は、悪性度の判断がなかなか難しいことが多い癌です。一般には癌の診断には細胞異型、構造異型という2つの尺度で判断します。1つ1つの細胞の顔つきを見るのが、細胞異型。癌も正常組織に類似した構造がみられますが、その構造が破壊されているかどうかを見るのが構造異型です。ここに免疫染色という癌が発現する蛋白を染めた標本の評価を加えてその癌の特徴を示した本です。乳癌は構造異型が比較的軽度なものが多く、癌の診断に難渋することもよくあります。病理という仕事は癌の最終判断をする仕事です。病理を知らない臨床医は病理のいうことを盲目的に信じてしまいますし、臨床を知らない病理医は標本だけ見て臨床では考えられない診断をつけたりすることがあります。人は必ず間違いをおかしますから、反省会をします。切除した症例の組織と、切除する前の画像を対比したりするのが、いわゆる術後カンファランスという反省会です。多くの大学病院や、大学病院ではなくても病理医がいる病院ではそのようなカンファランスを通常業務の終わった後に外科、内科、放射線科、病理医が集まって、その症例の検討を行い、反省すべき点は反省し、各々のスキルアップにつとめます。それが次の患者さんの役に立つと信じて。その際の病理医は最終診断者ですから裁判でいえば裁判官の役割でしょうか?しかしそのような反省会で病理医は一人しかおらず、内心は不安におののきながら反省会に参加します。そんな病理医にとって、乳癌症例では、彼の本は非常に手助けになることでしょう。また術前診断をする臨床医にとっても大きな手助けになる本だと思います。昔の格言に内科医は何でも知っているが何もしない、外科医は何も知らないが何でもする、精神科医は何も知らないし何もしない、病理医は何でも知っており何でもするが遅すぎる。今の時代にはこの格言は当てはまらないと思いますが、彼のこの本が、遅すぎるという病理医とは真逆の立場になるのではないかと思います。山口倫先生のますますのご活躍を祈念します。

2020年06月01日
COVID19 緊急事態制限解除にあたって

政府は24日、東京、神奈川、千葉、埼玉、北海道の5都道県で続いている新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言について、25日に解除する方針を固めた。感染状況が改善傾向にあるためで、専門家で構成される諮問委員会を開き、政府対策本部で決定する。これにより、4月7日に発令された緊急事態宣言は全面的に解除となる。との報道がでています。佐賀でも新たな感染はでておらず(福岡では5/23に4人でているのが気になりますが)、新型コロナウイルス(COVID19)の脅威もようやく一段落ついたように思います。むろんこれから来るべき第2波、第3波には十分な警戒が必要です。定期でおいでになる患者さんたちも3月~5月にかけて長期処方もしていることもあり受診控えをされていました。久しぶりにおいでいただく患者さんたちは一応にCOVID19に関する不安を口にされます。TVでの報道で、高齢者でとくに基礎疾患を持っている方々がCOVID19感染で重症化するとの繰り返しの報道もその一因と思います。一般に内科クリニックに定期でおいでになる患者さんの多くは高齢者で基礎疾患を持っているからです。一方Stay homeの行き過ぎによるものか、身体を動かさず家でゴロゴロして食べてばっかりで太ったという話は笑い話としても、ご高齢の方で散歩などの自粛に伴いフレイルという筋力低下による虚弱という状態に陥ることが危惧されています。

 

世界的に驚異的と思われる日本のCOVID19による死亡数の少なさ(残念ながらお亡くなりになられた方々には哀悼を捧げます)の原因として日本人の清潔観念の高さが指摘されています。COVID19以前と比較してさらに手洗い、うがいの励行頻度は格段に上がっています。この意識変化は今後も続けなければいけません。

 

1年前の今頃、このようなことが起こると誰が予想していたのでしょうか?オリンピックが延期になるということを予想した人は皆無だったでしょう。ときには家族で外食やショッピングに行き、野球やサッカー観戦に一喜一憂する、あるいは生活の糧となる仕事があるという普通の生活がいかに幸せなことか思い知らされたこの数カ月だったように思います。

 

病気はCOVID19だけではありません。どうぞ皆さま今後もご自愛ください。

 

 

 

 

2020年05月24日
COVID19 (内科学会緊急シンポジウム)

内科学会緊急シンポジウムを視聴しました。日本のCOVID19(新型コロナウイルス)に関しての知見が提示され非常に勉強になりましたので、私なりにまとめて記します。
日本でのCOVID19陽性者はすでに10000人を越えていますが、現時点での解析で以下のようなことが分かっています。
・性年齢分布では20代~50歳代が7割、60歳以上が3割弱、19歳以下は3.5%で男性が6割を占める。
入院経過を追えている516例の解析では有症状は436例(8割)で診断時の症状としては熱、咳(8割)、全身倦怠感(5割)、咽頭痛(3割)、下痢(2割)
重症化率(肺炎、呼吸器装着、死亡)は60歳以上と以下で大きく異なる。
リスクは60歳以上、男性、高血圧、糖尿病,脂質異常症、癌、心血管疾患の併存

COVID19と診断されたときに症状があった方々の臨床経過をみますと
潜伏期5日、発症して6日で診断され、平均16.6日で退院されています。一方COVID19陽性確認時に無症状であった方80例のうち半数は3.5日で発症し、5例は人工呼吸器管理となっています。
診断したあとのfollow upが必要でその2週間の間に急激な変化をきたすことがあることが重要。しかし8割は軽症のまま治ってる病気でもあります。

クラスター
SARSとCOVID19を比較するとCOVID19は無症候性が多い、
SARSは肺でしか増殖しなく、ほとんど重症化する。しかし肺で増えたウイルスが外に出るようなエアゾールプロシージャ―でなければ感染しない。そのためほとんどの感染が医療機関であり、また感染経路を追うことができ、封じ込めができた。
一方COVID19は重症化と感染には相関関係はなく、上気道に感染源はみられるし軽症が多い。このためSARSに比べて裾野が広い。
COVID19感染
クルーズ船、チャーター便帰国者は流行に一切つながっていない。
どのような条件下(例外的に多くの人に感染させる場)でどのような人(例外的に多くの人に感染させる人)が感染させているかを知ることが必要
3密(密閉、密集、密接)+換気量が増大する運動(ジム、卓球)、大声を出す、歌う、
1対複数の密接した接触(夜の接客を伴う飲食店:孤発例の多くはこれ)
クラスタを起こす人の多くは咳、くしゃみがなく、通常の飛沫感染ではない。
普通熱があって咳する人はジムにはいかない

どのような人がクラスタを形成?
上気道のウイルス排出量は重症例ではなく年齢に依存で高齢者で多い。
重症度とは相関しないが、むしろ症状の軽い人の方が活動的でクラスタを形成しやすい
実際にクラスタ形成の多くは咽頭痛・微熱などの軽微の症状がほとんど。短距離のエアゾルが関与していることが考えられる。
通常の風邪のコロナウイルスは10月~7月にみられる。COVID19も同様の可能性あるが…。

今医療者は2つの敵と戦っている。
1つは目に見えない新型コロナウイルス
2つ目は見えない敵が人の心(社会)につくる疑心暗鬼でそれがスタッフ、病院、COVID19感染者への言われのない誹謗・中傷

繰り返し言われていたことは。クルーズ船の受けいれした病院では二次感染は起こっていないということです。
医療者は無用に恐れるのではなくCOVID19に対する正しい理解、一般市民の方々も正確な情報を持ち、8割の接触機会を減らすこと、パニックにならず最前線でCOVID19と戦っている医療機関やCOVID19感染者への配慮が望まれます。
最後に風邪様症状がある方(とくに感染流行地域との関わりがある方)は、まずは自宅待機してください。そして4日間以上の発熱、強い全身倦怠感、呼吸苦、咳が続く場合はまずは保健所内の相談センターへ連絡して指示を仰いでください。

 

2020年04月19日
在宅当番医

今日は在宅当番医でした。新型コロナウイルス(COVID-19)の感染者が増加し4/7には安倍総理大臣より7都道府県に非常事態宣言がだされて初めての日曜日の在宅ということで緊張した1日でした。風邪様症状の方々が大半でしたが、ほとんどの方が前もって電話を頂きましたので、感染リスクに応じた対応ができました。ありがとうございました。

現在国内感染者数は7000人を越え死者は150人との報道がありました。一方米国では感染者数は50万人をこえ、死者も18860人に達し、イタリアを抜いて世界最多となり、4/10には1日で2000人の死者がでています。世界中が新型コロナウイルスの脅威に脅かされています。人との接触を8割減らすことで、1カ月で収束に向かうが、7割だと2か月かかるとの報道もありました。先の見えない中で、ウイルスという目に見えない敵に底知れない不安を感じる日々をお送りのことと思います。今は第二次世界大戦以来の世界規模の戦いとも位置ずけられています。感染者のプライバシーを詮索したり、バッシングするのではなく、私たちにできることは手洗い、うがいの励行、こまめに換気をすること、人とお話をする場合はマスクの着用、可能な限り人との接触をさけて1カ月を待つしかありません。

2020年04月12日
鶴田修教授ご講演

大変お世話になった久留米大学の鶴田修教授のご講演がありましたので拝聴してきました。鶴田先生は3月に久留米大学を退官されます。3月末の退官記念式典にはもちろん参加予定ですが、昨今のコロナ関連でさまざまな集会が中止になっておりますので、記念式典がどうなるかわかりません。そこで鶴田先生の講演を聞くために今回の医師会主催の講演会に参加して来ました。この会も中止になるかと思いましたが、講演会の後の懇親会は中止で、講演のみあるとの由。仕事を早々に切り上げて鳥栖の講演会場まで雨の中を向かいました。私が2内科から1病理に出向し研究をしていたころ、鶴田先生は当時大腸で高名だった光島 徹先生のおられた亀田総合病院へ国内留学された後、久留米大学2内科へもどられていました。同時に2病理にも席をおいて、精力的に大腸がんの研究をされていました。おおむね25年以上前の話になります。そのころは消化器内科である2内科でも大腸内視鏡検査を上手にできる先生は少なく、患者さんと直接関わる臨床医の顔と、切除標本を顕微鏡で観察する病理医の2つの顔をもち、とてもあこがれたことを思い出します。私は大学での初期研修が終わり、外の病院で臨床医として働いていたときに、なかなか大腸内視鏡検査ができず、患者さんに痛い思いをさせてばかりいたのでよけい、大腸検査が上手な鶴田先生にあこがれました。講演は早期大腸がんの診断という、鶴田先生が長年取り組まれていたことについてのご講演でした。内視鏡検査機器のお話からはじまり、最近のAI診断まで多岐にわたるお話でした。Aiに関しては大腸内視鏡検査についてはそうそうに保険診療にはいってくるということ、現時点での大腸内視鏡検査でのAiはポリープを見つけると、『95%の確率で腺腫』というように、非腫瘍、腺腫、癌の鑑別が%表示できるようになっているが、今後深達度まで判断できるものができてきているとの由でした。すごいことだと思います。しかしこの基礎となるデータは鶴田先生達をはじめとする、たくさんの内視鏡医達が長年かけて蓄積したものです。Aiの話がでますといつも思いますが、Aiをどのように活用するか、そしてAiに取って代わられない自分にしかできない何かを持つ必要性を感じます。

 

2020年02月29日
内視鏡学会セミナー

1/26にアクロス福岡で開催された内視鏡学会主催のセミナーに参加してきました。昨年も参加しましたが、とても勉強になったので、今年も参加してきました。朝9:0016:00までみっちりと詰まったレクチャーを受けてきました。食道、胃、小腸、大腸、肝胆膵それぞれの分野で現在売り出し中といいますか、油の乗り切った先生達のレクチャ―でした。とくに勉強になったのは咽頭がん、食道癌の内視鏡診断についてです。咽頭がんというと耳鼻科領域のがんになります。しかし咽頭癌の発見契機(T1.T2症例)は耳鼻科内視鏡と消化器内視鏡では16% 84%であり、耳鼻科より消化器科による内視鏡によるものが断然多いことに驚きました。早期の咽頭がんは内視鏡医が一生懸命みつけないといけないということを力説されていました。次ぎに咽頭がん、食道癌はとくにハイリスクの方々を注意して観察ることがポイントです。ハイリスクは当然のように飲酒です。内視鏡治療ができる食道癌は通常観察ではみつけることは困難。発赤、浅い陥凹、微細な顆粒状変化がみられ、そこにNBIという画像強調画像を利用して内視鏡検査を行うことで検出率があがります。上部消化器内視鏡(胃カメラ)を患者さんに挿入する際に、患者さんが最も苦痛を感じるのは舌の奥の咽頭、喉頭、食道入口部です。ですから内視鏡医としてはここをいかに患者さんに苦しくないように通りすぎて食道に入れるかということに気持ちが集中します。しかし現在はそれに加えてその場所に早期の咽頭がんがないかどうかにも気を使わねばなりません。気がひきしまるレクチャーでした。明日からの診療に役立てるようにしなければと思いました。

2020年01月26日
新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。

昨年は令和元年で10月には開業して4年目を迎えました。すこしずつクリニックの特徴を出すことができた1年だったように思います。9月にはラグビーワールドカップで沢山の感動をもらいました。ワンチームという素晴らしい流行語もありました。

今年もへんに背伸びすることなく、自分に出来ることを確実にやっていきたいと思っています。本年は1月4日(土曜日)が仕事始めとなります。小さいクリニックですので、至らないところも多々あるかと思いますが、職員一同努力してまいりますので、どうぞ今年もよろしくお願いいたします。

 

家族で大宰府天満宮に初もうでに行く際にと撮った初日の出

2020年01月01日
年末のご挨拶

2019年も残すことわずかになりました。本日が当院の2019年の仕事納めでした。今年はインフルエンザの流行は早い時期に少しありましたが、最近はポツポツとおられる程度で当院の地域ではまだ流行しているという程ではないような印象です。しかし常に流行時期がありますので、年末年始は開いていない医療機関が多いので、どうぞ皆さま手洗い、うがいを励行し、飲みすぎなどにご注意ください。新年は1月4日土曜日より開院いたします。

当院は今年10月で開院して4年目を迎えました。あっという間の3年間でした。少しずつですが、馴染みの患者さんが増え、新たな患者さんもおいでいただくようになりました。患者さんは健康に不安があるので、当院においでいただくのですが、その不安にお答えできているかどうかの自信はありません。自分にできることは限られていますので、まずはお話をよく聞くことを意識してきました。繰り返しお話したのは、検査をしたから患者さんの不安の原因が必ずしも分かる訳ではないことです。よくお話するのは『検査についても限界があるということ』、『検査には常に目的があり、今回は症状を説明するためではなく、癌はまずはないということの確認の為の検査ですよ』などです。開業して驚いたのは、大学病院ではあまり経験することのない、明らかな器質的疾患がないのに訴えが続く患者さんの多いことです。このため上記のようなお話をすることが多いのかもしれません。

学生時に先輩医師から言われた『患者さんが痛いということは、必ず原因があるからで、検査して所見がないから何もないということではない』という言葉は常に意識しています。医学部5年生のとき、ベッドサイドトレーニングといいまして、いろんな科の実際の患者さんを担当してお話をうかがったり、実際の検査や治療に参加する実習があります。どの科でも一人の入院患者さんを担当し、患者さんの問診、診察、検査計画、治療計画などを担当医の先生から教えてもらいながら勉強していきます。その週の学生グループの担当医は毎週かわり、学生同士では『俺たちは○○先生でラッキー、××先生でアンラッキー』という話をしていました。その後私が入局した科に有名な指導医の先生がいました。その先生は他の指導医の先生とはまったく異なる指導方法でした。大学病院では、診断がついて精査や加療の為に入院してくる患者さんがほとんどですから、検査結果や治療方針に学生の興味は集中しがちです。しかしその先生はとにかく問診にこだわる先生でした。実習期間のほとんどを患者さんから、お話を聞く問診の内容評価に費やすのです。学生の間では不評でその△△先生の名前をとって△△地獄と言ったりしていました。でも今ならわかります。30年以上前の話ですが、そのころの検査や治療で今でも主流のものはありませんが、問診にこだわり診断へのプロセスをトレーニングするという教育方法はまったく色あせていません。

偉そうなことを書きましたが、実際私がそのようにできているかと言われればはなはだ程遠いと自覚しています。診断エラーで多いものは、自分の専門分野のようで、実は他の臨床科の疾患(たとえば、おなかが痛いといいながら実は心臓の病気など)、安易な診断による思考停止(今日はたくさん、下痢のウイルス性胃腸炎の患者さんがきたから、この患者さんもそうだろう)等です。これを防止するのはなかなか難しいことですが、独りよがりにならない、患者さんの訴えの経過を追うということを意識しています。つまり自分の診断にこだわらず、患者さんの訴えの推移を見るということです。それが、実際それがどの程度やれているのかはわかりません。しかしそれが、おいでいただく患者さんの方々には当院で加療をしても症状が続く場合には後方病院へ紹介することをお願いする理由です。毎日私と働いているみんなと朝、声を出して読んでいる、当院のモットーがあります。それは『永続的に自己研鑽をつみ地域のニーズに応える』というものです。職員一同患者さんの声に耳を傾け自己研鑽をつむことで地域のニーズに応えるように努力してきた1年でした。来年もその努力を継続していきます。長文になりました。皆さまよい年をお迎えください。

 

2019年12月30日
肝臓学会教育講演会

本日クリニックを午後休診にさせていただいて、下関で開かれている肝臓学会で開催された教育講演会に参加してきました。JR佐賀駅から下関に行きましたが、福岡~小倉がわずか12分ということに驚きました。幼少期に父の実家が小倉でしたので、久留米から小倉に行くことがありました。その際は電車で数時間かかっていたので…。会場では多数の受講者に混ざって肝臓に関するいろんな講演を聞いてきました。B型肝炎、C型肝炎、肝細胞がんの診断、治療、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、肝硬変総論、肝硬変の栄養療法、門脈圧亢進症、肝移植等の最近の知見を教えていただきました。開業医として地域医療に関わっていて、肝炎患者さんが減ったなぁという実感を裏づけるようにC型肝炎を背景に持つ肝がんが減少しているという報告がありました。一方非BC由来の肝がんが増えているということは私にはあまり実感がありませんが(もともと肝がんの患者さんがいなかったので)、その多くは非アルコール性脂肪性肝疾患を背景にして発生するだろうとのことは、今後エコー検査をしていく上で大事なことと思います。肝細胞がんの治療の講演では、分子標的治療薬が進行肝細胞癌に対する世界的標準治療薬とのコメントに驚きました。最後に肝移植のご講演では、米国はほとんど脳死肝移植に対して、日本ではほとんどが生体肝移植であり、その成績が欧米とそん色がないことに驚きました。生体肝移植はドナーの管理、移植する肝臓のボリュームが少ないなど手技の煩雑性が増し、脳死肝移植より医療者にとっては負担がかかることでしょう。その中で良い成績を上げている移植医の方々には頭が下がります。肝移植は逆転ホームランとのコメントがありましたが、肝硬変で黄疸がでて、倦怠感が強かった患者さんが、生体肝移植を受けて、さっそうと元気に挨拶に来られて驚いたことを思い出し、確かにそうだなと思いました。帰りは下関駅近くのきれいなイルミネーションをみながら家路につきました。

2019年12月13日
RS Baseオフ会

11月9日に 鳥栖の竹取物語という風流な場所でRS Baseという画像閲覧ソフトを開発した広島の山下郡司先生、開業医として総合診療の教育に力を注いでおられる中西重清先生を囲んでの食事会があり、参加してきました。現在どの分野でも電子化が進みペーパーレスになってきていますが、医療の分野でも同様で、多くの医療機関が電子カルテを取り入れています。電子カルテとともに画像も電子化が進み、昔のようなシャーカステンにレントゲンフィルムをかけて読影することはほとんどなくなり、モニター上で画像を見ます。

うちのような小さなクリニックでも画像としては、心電図、レントゲン、エコー画像、内視鏡画像、データとしては血液検査、尿検査、肺機能検査、また連携病院でお願いしたCTやMRI画像などをモニター画面で見ていきます。これらすべてをモニター画面上でみることのできるソフトを開発されたのが広島の開業医の山下先生です。そしてそのソフトをほぼただ同然で提供されるだけではなく、日々バージョンアップされており、その姿勢には頭がさがります。今や多くの電子カルテとの連携ができるになってきており、最近の追加した新しい機能の説明がありました。私はその機能のほんの一部しか活用していませんでしたが、RSカメラというアプリが現在ダウンロードできるようになっているそうです。これはiPhoneで撮影した静止画や動画を瞬時にRSベースにアップロードできるというものです。皮膚科の先生からは外来患者さん100人に対して写真を4枚程度毎日撮影するので、ほぼ毎日400枚前後の画像を次々にアップロードできるので非常に診療の手助けになっているということでした。たしかに目の前の患者さんのデータを後でゆっくりまとめる時間などないので、その場で次々に画像をファイリングしてくれるシステムはありがたいことだと思います。もう一人の中西先生は総合診療の草分けのような先生で、開業医としての診療をしながら、若い医師達への教育にも力を注がれている先生です。大阪で総合診療スキルの習得、教育を目的に『21世紀 適々斎塾』を開催されています。中西先生からは興味深い症例の動画を交えた提示が10例以上ありました。肺気腫にばち指が併存するときは肺がんを疑え!、手を握ると著名に痛がる高齢発症の関節リウマチ(EORA), 前皮神経絞扼症候群 (Anterior Cutaneous Nerve Entrapment Syndrome: ACNES)、初期のパーキンソン症候群、初期の筋委縮性側索硬化症などです。とても刺激を受けた時間でした。

2019年11月11日
アップパートナーズ佐賀オフィス

開業以来お世話になっている税理士法人のアップパートナーズが新たに佐賀オフィスを立ち上げられました。その開業式典がありお誘いを受けたので参加してきました。いろんな職種の方々がおられ、ビジネスの世界でよくある名刺交換をみなさんされていましたが、私はこのような会にでた経験がほとんどなく、少し場違いな感じがしていました。しかし隣には私のクリニックの設計を担当していただいたGATの吉浦さんがおられましので、楽しく歓談ができてあっという間に時間が過ぎました。アップパートナーズの菅拓摩代表は私の一回り年下の方です。思い起こせば3年半前に菅代表を知人に紹介して頂き、とんとん拍子に開業が進みました。私は年は取っておりましたが医業以外を知らない人間ですので、『本当に大丈夫だろうか』と不安一杯でしたが、菅代表を始め、開業支援のエキスパートの方々に『先生は大丈夫です』と背中を押してもらいながら半年で開業にこぎつけることができました。

開業医は医業とは別に個人事業主という顔を持ちます。起業をされる方はみな同じですが、医業においては通常のビジネスの社会でもっとも大切な利益追求ではなく、医療福祉への貢献というのが求められます。だからといってお金のことを考えなくてやっていける世の中ではありません。医療機関の統廃合がおこるのもそういう面があると思います。私にとっては自分の専門とする医業に力を集中し、経営的な面に関しては多数の医科歯科を顧客に持ち、医療界での経験値の高いアップパートナーズにサポートしていただく体制はなにより有難いことです。福岡本社は博多駅から歩いて5分の一等地のビル内にありますが、佐賀は鍋島にオフィスがあります。吉浦さんが設計に関わったというからとてもおしゃれなオフィスでしょう。いつかお邪魔させていただきたいと思います。アップパートナーズのますますのご発展を祈念します。

2019年11月01日
NHO佐賀病院

昨日は4か月に1回行われている基幹病院と佐賀市医師会の懇親会でした。今回の基幹病院はNHO佐賀病院でした。佐賀市医師会からは39人、NHO佐賀病院からは18人の参加でした。顔の見える関係を作ろうとの佐賀市医師会の理事の先生の発案から開始されて今回が26回目とのことです。今回も和気あいあいと楽しく時間を過ごすことができました。実はこの回は先日の大雨の翌日に予定されていましたが、大雨に伴い延期されていました。当日はNHO佐賀病院も浸水の被害にはあわれたそうで、大変だったようです。救急車が患者さんを搬送するのもままならなかったとか。ライフラインの大切さを本当に思い知らされた大雨でした。

また今回NHO佐賀病院の新院長になられた円城寺昭人先生は積極的に開業医を回られ、連携を深める努力をしていただけています。開業医として医師1人で働いていますと、本当にこの診断で良かったのだろうか、このまま家にお返しして良いのだろうかと不安になることがあり、頼ってくださる患者さんの健康を預かる医師としての重い責任を感じることが多々あります。佐賀では基幹病院(佐賀大学付属病院、好生館、NHO佐賀病院、佐賀中部病院)との連携がしっかりとれていることを常に有難いと思っています。

2019年10月04日
糖尿病の食事運動療法

8/26のプライマリ研究会にて、糖尿病(食事運動療法の実際と最適な薬物療法)の講演を聞いてきました。演者は福岡で多数の糖尿病の患者さんを外来で診ている二田哲博クリニック(姪浜)院長の下野大先生でした。とても勉強になるご講演でした。以下私なりの記録です。

 2009年 DPP4 2014SGLT2という新しい糖尿病治療薬が発売された。現在3500名の糖尿病患者を外来で診療している。 2013年以降は平均HbA1c 7%程度。夏と冬では0.20.3%の差がある。夏は運動療法ができるので低い

 

2009年以来DPP4は徐々に使用頻度が高くなり、現在は7割のDMの患者さんに使われるようになっているし、ファーストチョイスとして処方される頻度も高くなっている。

なぜDPP4が日本人に使われるのか?欧米人と日本人ではインスリン分泌の形態に違いがあることが指摘されている。75gOGTTの試験でブドウ糖負荷でインスリンがどのように出るかを見てみると、欧米人は正常/耐糖能異常/DMは、インスリン値が耐糖能異常では更新し、それがおいつかなくなった状態がDMであるのに対して、日本人ではインスリン値が正常→低下→さらに低下してDMになるという結果がある。この為インスリン分泌をよくするお薬が日本人には効きやすいということになる。

インスリン分泌に関して

DPP4は血糖値が高いとインスリンを出す、低いときにはインスリンをださない

しかしSU/グリ二ド併用は低血糖をきたす可能性はある。

DMPtは高齢者が増えており、7割は65歳以上である。高齢者では低血糖をきたしてはいけない。DPP4は低血糖をきたさないのは大きなメリットである。

自殺企図でDPP4であるシタグリプチン 1700mg(常用量の17倍)を内服しても意識障害、低血糖()、血中のIRIも過剰分泌はきたさなかったという症例報告がある。

神戸中央市民病院で救急受け入れで、重症低血糖の救急は平均75歳、SU>>インスリンkの原因が多い。SUは低血糖に注意が必要

ではDPP4に欠点はないのか?

DPP4はほとんど低血糖をきたさないが、途中で効果が減弱することがある。開始して半年で改善したHBA1cの半分以上が戻ったのを再上昇と定義すると、3人に1人が半年を境にわるくなっている。糖尿病協会で大きな規模でみてみるとHbA1c 0.4%以上あがったのは4人に1人。つまり3人~4人に1人が再上昇をきたす。どういう人が再上昇をきたすのか。トランスが上がる傾向がある。DMではNASH、薬物副作用で肝機能をみると、インスリン抵抗性のHOMA-Rと肝機能が挙がる傾向がある。

不摂生でDPP4のインクレチンの効果が低下する(短期間でも)。

インクレチンのインスリンの反応が不摂生によって低下することが考えられている。

食事運動療法

運動とインクレチン

マウスをトレッドミルで走らせると、IL6が挙がり、GLP1の濃度↑、

膵臓のα細胞はプログルカゴン→グルカゴンがプログルカゴン→GLP1を作るようになり、インクレチンの効果↑、グルカゴン↓、インクレチン効果でインスリン分泌↑つまり運動とインクレチンは相性がよい。

 

DMの治療が進歩したので、生活習慣の見直しをしなくてもコントロールができるのか?

薬物療法が進歩したが(内服7、注射2種類と薬は増えている)、そのベースには生活習慣の見直しは必須

運動食事療法に関して

専門医療機関(DM)の患者のアンケート調査では半数しか運動していない。

運動効果は多岐にわたる。血糖改善、サルコペニアの予防、骨粗鬆の予防にもなる。

患者さんは短期的には運動は頑張るが、長期に続かないので、血糖改善だけではなく、寝たきり予防、大腸がん、骨折が減るという啓もうをしている。

運動に関しては

有酸素運動でもレジスタンス運動どちらでも効果はある。どちらもHbA1c 0.5~1%下がる。しいていえば有酸素運動+レジスタンス運動がHbA1c、 体重が最も下がる。

Walking(継続率最も高い有酸素運動)の前後にレジスタンス運動(スクワット等)を入れるのも一つの方法

運動の多目的効果について

運動(1年間)→HbA1cはだいたい3か月でしっかりと低下し、そのあとはどんどん下がるわけではない、運動でそれを維持する。

HbA1c0.5~1%しか下がらない。しかし運動によって高血圧の患者さんは収縮期/拡張期も20mmHg程度下げる。脂質はコレステロールは20、TG1年で40程度下がる。

870人の2DMPtに5つの危険因子で動脈硬化が進むのか

男性、タバコ、HT、脂質が高い、虚血性心疾患の既往の5つのパラメータの重なりをみてみると、危険因子が多いほど動脈硬化が進むことが確認されている。

運動は血糖以外への効果があるので、運動は積極的に進めるべきである。

 

サルコペニア

握力と予後の関係

握力が1Kg増えるごとに男は死亡率10%下がる、心血管イベント全体で10%低下、入院率が明らかに下がる

握力男/26/18Kgがカットオフ:サルコペニアの診断基準

これをきっていなければサルコペニアではない。

握力低下があれば、骨格筋の測定、骨塩定量が低下していればサルコペニア

 

サルコペニアの予防には

有酸素運動、レジスタンスでも改善する。両方やった方がよい。この2つにバランス運動を加える

片足立ち(バランス運動)

立ち座り→バランス運動→有酸素運動→立ち座り→バランス運動がよい

 

Walkingはどうしたら続くのか。

歩数計をもつだけで2500歩は上がる。

生活活動量は通常20004000歩程度。

 

歩くのが無理の方でも歩かなくても立っているだけでも改善あり。2型糖尿病の患者さんには30分毎に5分立ち上がるだけで血糖改善効果はある。

 

スポーツができるほど元気なかた。どのレジャーがいいのか

テニス>バトミントン>サッカー

仲間と一緒に運動がよい。

 

食事

タンパク質をとらなければ筋肉がつかない。実際どの程度必要か?

総エネルギーの15%を蛋白質でとること

1g/単位体重以上とるのがよい。とくにロイシンがよい。ロイシンは乳蛋白、鶏ささみに多く含まれる。

今後BMI 22を撤廃する予定。目標体重になる。

目標体重高齢者では22にしても寿命がのびない、2225

 

若い人の野菜摂取量が低く6割程度しか摂取していない。

糖尿病の患者さんには歯周病は合併症として認知されていない。歯周病で野菜、こんにゃくが食べれなくなり→血糖コントロールがさらに悪くなる。野菜をたくさんとると歯周病が減る。

 

食事運動療法では頭でっかちではうまくいかない

運動療法指導する医療スタッフでも

2回以上30分以上の運動(習慣的運動)を実践しているのは3割程度。知っているだけではやらない。

食事運動療法を積極する必要性があるのは当然だが、

運動指導は食事指導に比べて指導が少ない。保険点数がないのも原因の一つか。

 

運動が楽しいと思う人、運動指導を外来診察6回に1回程度医師が指導している人(半年に1回)に運動が続いている。医師による声かけは必要。

 

一般内科にも糖尿病の患者さんは受診されます。7人に1人が糖尿病の時代ですから当たり前ですね。しかし医師は安易に薬を処方するのではなく、まずは食事運動療法の指導が基本。内服薬としてはDPP4が日本人は合っているお薬で、副作用も少なく、処方しやすいことがよく理解できました。しかしそれでもHbA1cの下がりは誰にでも期待されるのではなく、効果が減弱する方々がおられること。やはりベースは食事、運動療法であることを再度銘記しました。明日からの外来診療に役立てます。まずは自分の食事運動療法からですが…。

 

 

2019年09月13日
大雨

8/27の夜から降り続いた雨はその後も続き8/28の早朝には自宅周辺は膝下までの冠水になっていました。クリニックには歩いて向かいましたが、立ち往生している車を数台見ました。途中の兵庫南の低床公園は雨水で一杯でした。いままでも何度が満杯近くになったのを見たことはありますが、初めて一部あふれて道路が冠水しているのを見ました。クリニックには実害はありませんでしたが、スタッフも道路が冠水して当院へ来ることが出来ない状態で、急遽臨時休診としました。歩いて出てきてくれたスタッフと当日脳若クラス参加予約、漢方外来の受診予約や内視鏡予約されている方々にお電話をして臨時休診のお知らせを伝えたり、あるは患者さんから、今日はいけないとのご連絡を受けたりしていました。佐賀市内でも水ケ江付近では1階が浸水して被害があったようです。金立では水道がでず、水をもらいに行かなければならなかったと後で患者さんから聞きました。いまだ武雄などでは被害が続いているようで、はやい復旧を祈るばかりです。佐賀はいつも台風は外れるし、とのん気に構えていましたが、自然災害のリスクを実感した1日でした。自宅では水道や下水道は使えましたが、道が冠水しているだけで、生活の不便さを感じました。そして東北や熊本の被災地の方々のご苦労はいかほどでのものかと思われました。いまだ復旧していない地域の方々の日常が1日でも早くもどること祈るばかりです。写真は低床公園の普段と先日の大雨の比較写真です。パン屋くすくすさんの近くから撮りました。

2019年09月03日
サガン鳥栖観戦

8/4にサガン鳥栖のホームゲームを観戦してきました。試合前のボール投げで、ボールをゲットし気分よく試合観戦が始まりました。相手は大分トリニータでいわゆる九州ダービーでした。最下位のサガン鳥栖に対して大分トリニータは成績上位で、チームの勢いの差なのか、前半はやや押され気味でしたが、どうにか0-0で折り返しました。しかし後半早々にサガン鳥栖の安庸佑(アンヨンウ)選手の華麗なゴールで先制しました。その後同点においつかれた後、今度は大分トリニータの岩田選手のゴールで逆転されました。もうだめかと思っていましたが、終了間際に金崎選手の値千金の同点ゴールがでて引き分けに終わりました。引き分けで勝ち点1をゲットして最下位脱出です。サガン鳥栖の選手の中では後半に出場したクエンカ選手が目をひきました。そしてトーレス選手もなまで見ることができたし、楽しかったなぁ。

2019年08月05日
恩師を囲んで

83日に恩師であります神代正道名誉教授ご夫妻を囲んでの集まりが福岡でありました。

恩師にお会いできるのはもちろん、20年ほど前に一緒に机を並べた先輩、同期、後輩の仲間と会えるのが楽しみで夫婦で参加してきました。とても楽しいひと時でした。年齢のせいでしょうか?その場の話題の一つは健康の為に何をやっているかということでした。みんな健康に気を使っています。トライアスロンにはまっている先輩もおられます。若いころは飲む打つ買うという道楽が、年をとると薬飲む、点滴打つ、オムツ買うになるという小話があります。今の高齢者の方々をみても同じ70代でも、健康状態は様々です。神代名誉教授は78歳になられますが、今も週に2回はプールで1Km泳がれているとの由で、相変わらずダンディで颯爽とされています。『時間がない』を言い訳にせず、自己管理をきちんとすることを肝に銘じました。もちろんその日のおいしい食事は全部平らげましたので、翌日から気をつけることにして…。

2019年08月04日
胃癌・大腸癌検診医研修会

第154回胃癌・大腸癌検診医研修会に参加してきました。今回の

特別講演 は『ピロリ感染からみる胃がん検診:内視鏡検査を中心に』というタイトルで

国立国際医療研究センター国府台病院名誉院長 上村直実先生のご講演がありました。

私なりにお教えいただいたことをまとめてみました。

 

ピロリ菌感染()では胃がん発生は少なくピロリ感染(+)で10年間で5%の発がん

があるという報告を境にピロリ菌感染の有無を意識しての内視鏡検査が現在求められるとのお話でした。

胃がんの病態や対応

    胃がんを分化型、未分化型で分類するだけではなく胃がんの悪性度や浸潤速度による分類した検討が必要

    単一な高分化型腺がん(tub1)と中分化腺がん(tub2)が混在する胃がんは明確に区別すること

    未分化型胃がんを画一に分類してはいけない

    純粋な印鑑細胞がん(pure-sig)と低分化型腺がん(por)が混在したもの(por-sig)を明確に区別すること

    病理の組織分類を基本として臨床的な胃がん分類法の確立を臨床研究が必要

 

早期胃がんを見逃す主な原因と対策

・病変が撮影されているが、診断されていない→診断能力の向上、早期がんを数多く見る

・病変部位は撮影されているが、病変の認識がない

→撮影条件に注意+注意深い観察センスが必要

・病変部位の撮影がされていない

→手技の未熟さ、くまなく観察する方法を学ぶ

 

見逃しの少ない写真の撮り方は各人の努力が必須である。

 

観察方法

ECJから十二指腸球部に到達するまでに感染動態を把握する

(未感染、感染、既感染)

・病変があってもルーチンの撮影手順を変えない。詳細観察は最後に行う

・場所に注意した観察を(とくに体下部後壁は空気量の少ない状態で)

 

①食道:胃吻合部がん

・通常観察では見えにくい。早期により病変が明確、反転の際には近視が重要

特徴

・ほとんどが分化型腺がん

・隆起型・混合型で浸潤癌が多い

・右側とくに0-3時方向に病変が認められることが多い

一度は深吸気下で観察することが大切

②胃底腺型胃がん

・胃底腺由来、免疫染色でペプシノーゲン陽性、肉眼的には上皮性腫瘍の形態に乏しい

・粘膜下腫瘍様、粘膜表面の変化に乏しく毛細血管の拡張所見を有する例が多い

IPMNの責任遺伝子変異であるGNASmutationを認めるケースが多い

内視鏡像

1:粘膜下腫瘍様病変

2:拡張した樹枝状の血管

3:黒褐色の点状・斑状の色素沈着

4:病理診断は生検診断精度が低い為内視鏡医から胃底腺型胃がんの疑いが必要

 

③胃底腺領域の腺窩上皮型胃がんの特徴

・体部胃底腺領域の発赤調の過形成ポリープ用隆起、または白色~同色調隆起

・乳頭状ないし柔毛状の異型腺管造成を認め胃型の粘液形質を有する

NBI併用拡大観察では、不均一な大型の非開口型の粘膜微細構造を呈する

未感染粘膜にそぐわない過形成ポリープ様病変に注意

 

とても勉強になるお話でした。毎回この研修会には参加しておりますが、いつも勉強になり、検診医会会長の藤本一眞先生を始めとして関係各位の方々には感謝しています。勉強したことを糧に少しでも佐賀県の胃がん大腸がんでお亡くなりなる方を減らせるように微力ながら貢献できればと思います。

2019年07月07日
矢野博久教授医学部長就任お祝い

6/14に福岡で久留米大学病理学の矢野博久教授の医学部長就任のお祝いをいたしました。20年ほど前に一緒に机を並べて肝臓がんの研究を行った同期や後輩の先生達と楽しく過ごしました。みんないい歳になりますが、昔話に花が咲くとその時代に戻ってしまうから不思議です。私の初めての学会発表で聴衆が3人しかいなかったこと(うち2人は身内)や、飲み会での失敗談などを話をしていたら、あっという間に時間はすぎてしまいました。医学部長という要職は多くの医学部の他の教授の方々の後押しがないとなれないポジションですし、厳しい大学運営の中で中心となっていくということだと思います。責任が大きい為か、矢野先生の表情には喜色はなく、重い仕事を受けざるを得なかったという緊張感が伺われました。矢野先生どうぞ無理をなさらぬようにお願いいたします。

2019年06月24日
羽田空港で本を買いました。

羽田空港での待ち時間があり、本を買いました。今年の本屋大賞になった瀬尾まいこさんの『そしてバトンは渡された』、昨日テレビに出ていて興味を持った原田マハさんの『奇跡の人』です。『そしてバトンは渡された』は血の繋がらない親の間をリレーされ4回も苗字が変わった17歳の女の子の話でした。ありがちなつらい話ではなく、それぞれの親に愛されている話で、なんとなくホンワカした感じになる本でした。ただシチュエーションがなかなか私にはイメージできず、また少し表面的な感じがしました。速読なので、良く読み込めていないということもあります。過去の受賞作(鹿の王、蜜蜂と遠雷等)がとても良かったのでハードルを高く上げ過ぎていたのかもしれません。もう一冊の奇跡の人は日本版ヘレンケラーとサリバン先生のお話です。舞台は津軽で1歳の時の病気が原因で盲聾唖の6歳の介良れん、れんの先生となる米国で最高の教育をうけてきたが弱視というハンデをもっていた去場 安の2人が中心ですが、後に津軽三味線の名手となるキワが絡んできます。ヘレンケラーのお話はよく知られていますが、それをここまで読み応えのあるお話にしている作者の実力に舌をまきました。また全編を通して子供を思いやる親の思いを感じます。とても有名な作家と思いますが、全然知りませんでした。原田マハさんの本をいくつか読みたくなりました。

2019年06月02日