コロナワクチン接種

コロナワクチン接種

本邦でもワクチン接種が始まる予定ですが、外来においでになる患者さん方々もワクチンへ期待と不安を口にされます。

以前より見ていました感染症専門医の忽那賢志先生(国立国際医療研究センター)のブログが非常によくまとまっており参考になりましたので、要約を下記にまとめました。

 

・海外ではファイザー社のワクチンとモデルナ社のワクチンが承認され接種が開始された国が増えてきて、「発症リスクが、10分の1になる」と考えられている。

・ワクチンの効果には、発症を防ぐ効果とは別に「重症化を防ぐ効果」も期待される。

・今回のワクチンも基本的には安全性に大きな問題はないと考えられるが、どんなワクチンであっても100%安全なものはなく、軽微なものも含めるとほとんどの人になんらかの副反応は起こり得る。

・最も頻度が高い副反応は注射した部位の痛みで、どちらのワクチンも6〜9割くらいの人で痛みを訴え、特に接種後12~24時間は痛みが顕著なようである。さらに、臨床研究に参加した人の約1%が「重度の」痛みであったとのことで、インフルエンザワクチンなどと比べてもかなり痛いワクチンだと思われる。

またワクチンを接種した部位はしばらく赤く腫れ、しこりができることがある。だるさや頭痛も比較的一般的な副反応のようですが、高熱が出ることは多くはないようだ。

これらの副反応は一般的に数日以内に消失し、解熱薬にも反応する。

一般的に、副反応は高齢者よりも若年者の方が多く、2回目の接種では1回目よりも多くの副反応が起こるようである。

・最も懸念される副反応はアナフィラキシー反応などのアレルギー反応。

アメリカやイギリスで接種が始まってからアナフィラキシーの事例が報告されています。

・おおよそ10万人に1人程度と報告されています。

インフルエンザワクチンなど一般的なワクチンのアナフィラキシー反応の頻度は「100万人に1人」程度とされていますので、それと比べると頻度は高いと言える。しかし、例えばペニシリンという抗生物質では5000人に1人くらいの頻度で重度のアレルギー反応が起こるのと比べると、決して頻度が高いわけではない。アナフィラキシー反応を起こした方の多くはなんらかのアレルギーがあったようです。

71%の人で接種15分以内、86%の人で接種30分以内にアナフィラキシー反応が出現しており、ワクチン接種後30分程度は慎重に様子を見る必要がある。なお、このアナフィラキシー反応を起こした方々は皆さん退院されており、迅速に、適切に対応すれば命に関わることはほとんどない。

・アレルギーをお持ちの方は、接種するかどうか医師と相談して決めるように

・現時点でワクチンの副反応の全てが分かっているわけではなく、特に長期間経過してから明らかになる副反応については今後明らかになる可能性もある。しかし、長期間経過してから現れる副反応は稀。

・新型コロナワクチンの臨床研究は2020年の夏以降に実施されているものですので、どれくらい効果が持続するのかについては情報がない。今後明らかになってくるだろう。

・これまでに報告されているワクチン臨床試験の結果では、新型コロナの発症を防ぐ効果は示されていますが、無症候性感染(症状がないけど感染している状態)に関する情報については不足している。

・ワクチンを接種して防げるのは感染そのものではなく、症状が出ることを防げるだけで感染はしてしまうのではないかという懸念は残っている。

そういう意味では、ワクチンが無症候性感染をも防ぐことがはっきりと分かるまではマスクの着用、3密の回避、こまめな手洗いは継続する必要がある。

 

以上です。ご興味があるかた忽那賢志先生(yahooニュース)でぐぐってください。まずは医療従事者へのワクチン接種がそうそうに始まる予定です。日本人は完璧主義の方が多いのか、HPVワクチン接種に関しても副作用を恐れて世界からとても遅れています。リスクと得られる恩恵(ベネッフィット)の差が大きければ大きいほど良い医療ともいえます。そういう意味では今回のワクチンはどのくらい痛いのかわかりませんが、私も打つ予定にしています。どうぞ不安感を煽るようなマスコミ報道をうのみにせず、冷静にリスクをよく見極めてご判断ください。

2021年02月11日