肺炎球菌ワクチンに2種類あるのをご存知ですか

肺炎球菌ワクチンに2種類あるのをご存知ですか

肺炎球菌は小さな子供や高齢者には重症肺炎を起こすリスクが高いとされています。また慢性的な肺疾患、糖尿病、そのほか心臓、腎臓、肝臓の疾患を持っている方や抵抗力の弱い方は重症化しやすいと言われています。ご存知の方も多いと思いますが、肺炎の原因の3割程度を占めるこの肺炎球菌に対する肺炎球菌ワクチンの定期接種が平成26年より開始され、65歳から5歳刻みの方々に公費より助成がでています。この肺炎球菌ワクチン(ニューモバックスNP)は23種類の肺炎球菌に有効なワクチンですが、その予防効果は5年で接種から5年たちますと再接種が勧められています。じつは肺炎球菌ワクチンにはもう1種類あるのをご存知でしょうか?プレベナー13といいます。こちらは乳幼児にも使えるように開発されたワクチンで、13種類の肺炎球菌に有効でうち12種類はニューモバックスNPと共通です。ニューモバックスNPはリンパ球のB細胞を刺激して23種類の肺炎球菌の型の抗体を作るワクチンです。残念ながら5年程度でこの抗体を作る力が減弱します。一方プレベナー13はリンパ球のT細胞を刺激してB細胞に必要な抗体を作らせます。これを免疫応答といいます。いわゆる戦い方を獲得するので、その効果は一生持続するといわれます。

公費助成による定期接種となっているニューモバックスNP、自費接種となっているプレベナー13どちらが優れているという訳ではなく、それぞれの長所短所がありますが、両ワクチンの接種が肺炎球菌予防には効果的とされています。ではとのような投与スケジュールがよいのでしょうか?

  • ・どちらも接種したことがない高齢者の方はまずはプレベナー13を接種しその6カ月以上後にニューモバックスを接種する
  • ・定期接種の対象年齢であればまずニューモバックスNPを接種しその1年以上の間隔を空けてプレベナー13を接種する

新型コロナ感染が世界中で猛威をふるっています。比較的患者数の少ない佐賀県でもまた第2波、第3波がくると思われます。新型コロナ感染でもっとも注意すべきは肺炎です。このため、現在皆さんが励行されている、手洗い、うがい、3密回避とともに、重症化の予防効果のあるインフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチン(2種)の接種は是非しておくべきと思われます。不明な点はご相談ください。

2020年10月25日