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大雨

緊急事態宣言解除を受け、日常がようやく帰ってきつつあるようです。しかし東京のCOVID19感染者の増加は極めて心配です。さて先週の大雨は佐賀には大きな被害をもたらしませんでしたが、熊本の球磨川氾濫により町が冠水している映像はショッキングなものでした(写真参照)。被災地の復興、この自然災害でお亡くなりなった方々のご冥福をお祈りいたします。とくに特別養護老人ホームで多数の方々がお亡くなりになったことは驚きでした。以前御高齢の方々が入所している老人保健施設で定期的に回診していたことがあります。医師の仕事は熱発者の診察や、嚥下状態の確認等、健康管理が主体でした。日々の生活はいわゆる介護福祉士やヘルパー等の資格をもつ方々の毎日の気配り、目配りなどの献身的な介護によってかろうじて維持されている状態でした。一般に特別養護老人ホームには要介護3~5の方々を中心に入所されています。いわゆるほぼ寝たきりの方々が多数おられる場所ですので、介護スタッフはどこでもギリギリの状態で現状を維持している状態です。そんな中今度の大雨による被災で多数の犠牲者をだした特養のスタッフの方々の気持ちはどうでしょう?スタッフの方々も被災されていることと思います。どうぞご自身を責めることなく、まずはご自身、ご家族の安全そして、みなさんを待っている方々のケアに専念していただければと思います。TVの報道番組で、自然災害の専門家の方が、このような自然災害に対する備えの考えを、素人の医療や福祉で働いている人たちに持ってもらうのは困難であり、自分たちがそのような場面を想定して前もっての備えを説いて回るべきだったと反省の弁を言われていたのはすごく共感しました。私達の小さなクリニックでも、実際の自然災害にどう対処するのかのマニュアルはまったくできていませんので準備しなければと思います。まだまだ雨は続くようです。どうぞ皆さま佐賀は安全と過信せずご注意ください。

2020年07月13日