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内視鏡学会セミナー

1/26にアクロス福岡で開催された内視鏡学会主催のセミナーに参加してきました。昨年も参加しましたが、とても勉強になったので、今年も参加してきました。朝9:0016:00までみっちりと詰まったレクチャーを受けてきました。食道、胃、小腸、大腸、肝胆膵それぞれの分野で現在売り出し中といいますか、油の乗り切った先生達のレクチャ―でした。とくに勉強になったのは咽頭がん、食道癌の内視鏡診断についてです。咽頭がんというと耳鼻科領域のがんになります。しかし咽頭癌の発見契機(T1.T2症例)は耳鼻科内視鏡と消化器内視鏡では16% 84%であり、耳鼻科より消化器科による内視鏡によるものが断然多いことに驚きました。早期の咽頭がんは内視鏡医が一生懸命みつけないといけないということを力説されていました。次ぎに咽頭がん、食道癌はとくにハイリスクの方々を注意して観察ることがポイントです。ハイリスクは当然のように飲酒です。内視鏡治療ができる食道癌は通常観察ではみつけることは困難。発赤、浅い陥凹、微細な顆粒状変化がみられ、そこにNBIという画像強調画像を利用して内視鏡検査を行うことで検出率があがります。上部消化器内視鏡(胃カメラ)を患者さんに挿入する際に、患者さんが最も苦痛を感じるのは舌の奥の咽頭、喉頭、食道入口部です。ですから内視鏡医としてはここをいかに患者さんに苦しくないように通りすぎて食道に入れるかということに気持ちが集中します。しかし現在はそれに加えてその場所に早期の咽頭がんがないかどうかにも気を使わねばなりません。気がひきしまるレクチャーでした。明日からの診療に役立てるようにしなければと思いました。

2020年01月26日