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基幹病院との懇親会

佐賀市医師会と基幹病院との懇親会が2/16にありました。これは佐賀市医師会の開業医と佐賀市の基幹病院(佐賀大学附属病院、好生館、佐賀中部病院、国立病院機構佐賀病院)との懇親会で、顔の見える関係を作る目的で始まったそうで、私も参加するのは開業してからになります。今回は好生館病院の各科部長の先生方との会でした。私たちの役割は、目の前の患者さんをトリアージして基幹病院の専門外来に紹介すること、逆に基幹病院の役割は高度で専門的な医療を提供し診断、治療を行い、慢性疾患の方々は地域のかかりつけ医に託すことになるかと思います。

どちらが上とか下とかではなく、地域の患者さんの医療を支える上ではパートナーですし、よりよい関係を保つことが求められます。今回の会で、好生館の先生方のお話を聞いて思いましたことは、好生館でも医師不足が顕在化しているということ、しかしその中でも水準の高い医療を提供するために努力をされていることを感じました。

以前大学病院に勤めていた時に、診断困難な腹膜炎の患者さんが開業医の先生から紹介され、加療しました。その患者さんの検討会を、大学病院で行いました(紹介してくださった高齢の開業医の先生も参加されていました)。私は司会でもあり、高度な医療機器もお持ちでない開業医の先生が、所見が軽微であったのに、大学病院へ紹介するという判断に何故なったのかをお聞きしました。『この患者さんは、外来で診ており、この患者さんが痛がるのはただ事ではないと思いましたから…』とのコメントを聞き、個々の患者さんのパーソナリティを熟知して、患者さんの声に耳を傾け、適格に判断された開業医の先生にとても感動したのを覚えています。またその開業医の先生はこまめに大学病院の検討会にも参加されており、お互い見知った関係であったことも、患者さんを送ることに躊躇しなかったことの理由の一つに思います。私はまだまだ上述の開業医の先生のレベルではないですが、基幹病院の先生とよい人間関係をもつことは、大切な事だと実感しています。またこのような会を定期的に企画していただける佐賀市医師会の理事の方々に感謝です。

2018年02月19日