便秘①

便秘①

昨年国内初の慢性便秘症診療ガイドラインが日本消化器病学会が主体となり発刊されました。便秘という疾患は外来診療で非常に高頻度に見られるものですが、今まではスタンダードな治療指針というものがなく、各医師の経験に元ずいて加療されていることが多い疾患でした。ようやくガイドラインが発刊されたことで今後便秘診療は安易な下剤処方から変わってくることが望まれます。便秘の有病率は年齢とともに上がりますが、平均男/女:2.5/5%です(65歳以上男/女 6.5/8.1%、75歳以上9.6/10%)。便秘の加療を行う上で便秘の診断が最初の大事なステップになります。では便秘の定義とは何でょうか? 便秘は、いろんな定義がありますが、ガイドラインでは単純に『本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態』とされました。文章にすると難しいですが、3日に1回でも1週間に1回でも快適に排便があれば、便秘ではなく、逆に毎日排便があっても、排便に苦痛を伴ったり、残便感があったりすれば便秘ということになります。吐き気でクリニックに駆け込まれる方は多いのですが、便秘で受診される方は少ないのが現状です。便秘も1つの病気です。市販薬の下剤を頻用される女性の方は多いのですが、市販の下剤を頻用することで大腸メラノーシスという大腸粘膜が黒くなってくることはをばしば経験します(内視鏡画像参照)。そうなると大腸自体の蠕動機能が低下し、ますます下剤が必要になるという悪循環になります。ご心配な方はいつでもご相談ください。中島 裕

正常腸粘膜

市販の下剤頻用された方の腸粘膜

 

 

2018年01月09日