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佐賀朝日健康セミナー(ピロリ菌について)

先日ニューオタニでありました佐賀朝日健康セミナーに参加してピロリ菌のご講演を聞いてきました。消化器内科専門ですが、その分野の第一線の方々の話はとても勉強になります。印象に残ったことを書き記します
・胃がんの多くは、ピロリ感染による慢性胃炎を発生母地としいること。とくに若年者(50歳未満)の胃がんはそうである。
・ピロリ菌除菌は80~90%は成功する。
・一次除菌が失敗して二次除菌をするタイミングは早い方が除菌成功率が上がる
・除菌薬の副作用発現率は10%以上あり、内服中止する程の強い副作用としては下痢、発熱、発疹、喉頭浮腫、出血性腸炎などで頻度は2~5%程度
・胃がんは年間5万人弱の方々が他界されており、佐賀県で年間約800人が胃がんが見つかり、約400人が胃がんで他界されているということ
・佐賀県が日本で初めて中学3年生のピロリ検診を始めたことは極めて画期的な事だということ(行政と医師会や佐賀大学の関係者の方々に感謝です)。

2017年01月18日
嘔吐下痢症②

嘔吐下痢症は感染力が非常に強い為、集団生活をしている子供や一緒に暮らしている家族まで感染することがある病気ですので、嘔吐物や便の処理の際は十分注意して行いましょう。
嘔吐物・便の処理をする場合の注意点
・マスクの着用(ウイルスを含んだホコリが舞い上がり、吸い込むことで感染します)
・ビニール手袋の着用
・嘔吐物や便に汚染された衣類や床は塩素系消毒剤(ハイター等)で消毒します。
  *塩素系消毒剤の作り方
500mlのベットボトルに水を半分程度入れておきます。
次に家庭用塩素系漂白剤を10ml (ペットボトルキャップ2杯)を入れる。
最後に水を加えて全体を500mlとする。
ふたを閉めてよく振って混ぜ合わせてください。
  便や嘔吐物が付着した床、衣類、トイレなどの消毒に有効です。
・入浴時の感染に気をつけましょう
ウイルスに汚染された浴槽水から感染することがあります。家族でタオル等を共有することで感染が拡がることがありますので、取扱いに気をつけましょう。 
西村由香

2017年01月04日
嘔吐下痢症①

嘔吐下痢症
いまの寒い時期に多い病気に嘔吐下痢症があります。今回はこのことについて少し書いてみます。
嘔吐下痢症とは読んで字の如く、嘔吐下痢を繰り返し、一般にはウイルス性胃腸症と診断されることが多い疾患群です。有名なものには乳幼児に感染することが多いロタウイルス、集団感染などでニュースになることが多いノロウイルスがあります。
基本的にはウイルス性感染症ですので、本人への治療は対症療法になります。また周囲への感染の拡がりを防ぐ、感染予防が基本対策となります。
・吐き気に対して:
急性期の吐き気が強い時期(数時間~一晩程度)には、口から入れた分吐きますので、無理に栄養や水分をとらないでもよいです。ただ乳幼児、ご高齢の方では脱水で状態が悪くなることがありますので、普段と比較してぐったりしている等の時は早めに小児科に受診してください。乳幼児ではれば座薬や漢方の五苓散等が症状緩和には有効です。
吐き気が少し落ち着いたら、少量の水分補給から開始します。スプーン1杯から初めて、ゆっくり時間をあけて、内容も少しアップして、頻回に入れます。吐いてしまったら、またスプーン1杯からやり直しです。
お勧めの飲み物、OS-1、お茶、リンゴ汁等
嘔気が収まり、下痢だけになったら便の様子を見ながら徐々に食事摂取を行っていきます。
・下痢に対して
成人の方であればお薬で急いで下痢をとめる必要性はないと思います。脱水に注意して下痢がおちつくのを待ちます。内服としてはビオフェルミンなどの整腸剤が基本になります。ただ頻回の下痢で脱水もうかがわれる場合には下痢止めとしてお薬(ロペミン等)を処方したります。
ウイルス性感染症の特徴は、急性発症で、ピークは初期の数日間で、徐々におちついていくものです。逆に症状が増悪する場合は、かかりつけ医、かかりつけ医をお持ちでない方はもよりのクリニックや病院に受診してください。

・周囲への感染予防
嘔吐物への対応が重要ですし、また手洗い、うがいは基本です。
当クリニックのナースが書いた、注意事項をご参考にされてください。

2017年01月04日
新年あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。昨年の10/11に開院して、2か月半あっという間でした。今年はさらに地域の皆様に喜んでいただけるようなクリニックを目指してコツコツとやっていくつもりですので、どうぞよろしくお願いいたします。

2017年01月01日